「元気」と「元氣」の違いは? ①
「気」で表現される言葉はたくさんありますよね。この日本語の「気」は簡単にいうと「エネルギー」ということです。
元気ー病気 (病は気からといいますね)
景気ー不景気 (経済も人の気に左右されるんですね)
陽気ー陰気 (感情の状態も)
気長ー短気 (性格にも現れる)
正気ー邪気 (正と邪も)
日本語には「気」で状態を表す言葉が無数にあります。例えばその一例を紹介しますと、
① 気体 :「気候・気圧・外気・換気・空気・湿気・ 蒸気・冷気・暖気」
② 自然現象 :「気温・気候・気象・磁気・天気・ 電気・雰囲気」
③ 生命の活力 :「運気・元気・正気・生気・ 精気・覇気」
④ 感情の働き :「気質・気性・気分・血気・根気・ 才気・短気・怒気・平気・本気・勇気」
こんな風にエネルギーですから「自然や人間のエネルギー」を昔の日本人は「気」という漢字で表していたんですね。
つまり全ては
「気」=「エネルギー」とらえていたわけです。
ところで「気」という漢字は「氣」と旧漢字では書きますよね。この違いは何なんでしょうか?
「〆」と「米」
ずいぶん意味が違います。
「気」は気をを引き締める、という意味でしょうか?
「氣」は四方八方に気を発するという意味でしょうか?
私は以前に合気道を習っていた事がありますが、道場の正面には「氣」という文字が額に入って添え付けられていました。
その意味することも教わりましたが、古来より日本人の主食は「米」です。米が日本人の“気力」の根源で。四方八方、全方位に氣を満たす「源」だと教わりました。
戦後、”気」が使われるようになったのは、単に文字を簡略化したのではなく、アメリカの主食は「牛肉」で、肉は「牛」を〆ることで食事になります。その主食の違いが漢字に変化をもたらしたのかも、と個人的には思っています。
というのももうひとつこんな実話があるからです。
明治時代にアメリカ人の学者が日光に視察に行った時の手記が残っているのですが、こんな内容です。
当時の移動手段は人力車な訳ですが、人夫2人が交代で東京から日光までたった2日間で移動したそうです。
この人夫たちの持久力に驚いたアメリカ人の学者は、 「一体何を食べたらこんな力が出るのか?」と、興味を持って見てたら一日「握り飯2個」だったそうです。
これに驚いたその学者は、「この人夫たちに肉を食べさせたらもっと力がついて早く移動できるのでは?」と考えて、次の視察の時に2人の人夫に肉を食べさせたそうです。
その結果はどうだったかは、次回に書きますね。
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