花も心の鏡になる。
わたしの今いちばん好きな花は竜胆(りんどう)です。8月から5回は買ってる。息が長いお花ですよね。
芍薬も負けず劣らず愛していますが、時期が短くてなかなかお目にかかれない。百合もいい。白くて大きい花は…イカすよね。
紫陽花も大好きです。
りんどう(青)
枯れ方が好きな花もあります。こちらは牡丹。
ダリアも、周縁から枯れていく様になぜか惹きつけられるものがあります。
見ると故郷を思い出すのは、
ハイビスカスとツツジ(躑躅)。
沖縄育ちですから、そう簡単には忘れられない花です。あんなに見事なハイビスカス、沖縄を離れてから一度も見たことがない。
小学生だったとき、帰り道の片手にはいつもハイビスカスの蕾がありました。なぜって?中身が気になるからです。一枚一枚めくっても、赤い花弁はまだなく(!)、黄色いコーンのような粒が密集しているばかり。それを剥いて帰るのが、都度の楽しみでした。今考えるとあまり……道徳的とは言えなさそうですけどね。
不穏な気持ちになるのは薔薇。
これから冬薔薇が出てくるけれど、買うかしら。
安心させてくれるのはカーネーション。
安くて長持ちする強いこの花は、わたしの心もよく支えてくれます。
家に花を飾る趣味ができたのは、社会人になってから。心が疲れちゃったとき、でも外食できるほどお金がないとき、ささやかに心を潤してくれる存在でした。今もそうです。
幸いにしてうちの近くは比較的安価に花を卸してくれるお店が多いのです。まあ店のラインナップのほとんどがスプレー菊や仏花だったりするものの、時折あっと声をあげちゃうような立派な芍薬が330円だったりして、見逃せません。
これが330円!すごくない?
竜胆も、今旬だからでしょうか?
先日は長い3本で220円の束を獲得しました。
ダリアは300といくらかだったのに!(これもまたべらぼうに安い)
竜胆がデフレを起こしております。
ダリアは長持ちする子としない子に分かれるそうで、……長持ち長持ちって、採算のことばかりですね。
採算のことも含めて花は案外こころを映す鏡ではないかと、つと思います。
余裕がない時は、水も濁る。
散らかった部屋に、やや萎びた中くらいのブーケが霞んで見える。
余裕がある時は、多少枯れてきた花も手入れしてそれなりに見える。竜胆は特にそれがよく分かります。
下の写真の竜胆はもう飾って17日くらいは経つけど、そうは見えないでしょう?
枯れたり傷んだりしているところさえ早めに取ってしまえば、そして腐った水にさえ入れなければ、それなりに長持ちしてくれるのです。
あまり富裕な方ではないのでカーネーションや竜胆、マリーゴールド、トルコ桔梗など長持ちする花ばかりを選んで買ってしまうのですが、それでもスプレー菊の束はなるべく買わないという謎のポリシーがあります。菊はお供えするものだから。
花はこころの鏡です、意外とね。悪くなっちゃった花を見ると自分がやられてることが分かるから、休まなきゃとか、楽しいことに触れなきゃ(=花を買い替えること)って思う。安い花でもそれは同じです。
うつの時は兎角部屋を散らかし、その癖食べるものは何もなく、風呂に入るのも一苦労というありさまですから、そもそも花を飾れないか、花も一緒に死にかけか、という有様になります。
こころの鏡と言えば部屋とか食事とか、いろいろありますけれど。お花もありますよ?ということで。もしよろしければ、少し生活の潤いになさってくださいませ。
以上、榊原でした。
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