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こころ満ちる出会い | 2021年8月6日

知らず、自身の心が乾いていたことを実感する

美しい絵画に囲まれた数時間
心は『満ちる』のだということを
満たすものは芸術なのだということを

改めて知る


コロナによるロックダウンの影響で、年単位に及ぶ自粛の後、私にとっては待ちに待った美術館訪問が叶った。
ケルン音大で再会した藝大時代の先輩からの素敵なお誘い。彼女には、こちらでの新居探しの際も大変お世話になった。

中央駅・大聖堂側出口で待ち合わせ、徒歩数分。
初めて訪れた『Wallraf-Richartz-Museum』
中世・バロック・19世紀と時代ごとに階分けされ、こちらの美術館らしい色鮮やかな壁に、豊富な展示物が並ぶ。


この街、ケルンで描かれた数々のイコン
圧倒と畏怖を覚えて見上げた、ルーベンスの特大絵画
目に飛び込んできた、仄暗いモネの睡蓮


特別展では、シニャック作品と改めて触れ合う機会となった。
セーリング旅行先で彼が瞬間的にスケッチへと落とし込んだ風景。それをキャンバスにおこした絵を中心に集められた企画展示は、パステルの水の揺蕩いが並び、その中を人々が泳ぐように行き交う。

近寄って、離れて―――

点描ではなくモザイクのように色の散る絵が、距離や角度によって様々な顔をみせる。
人に溢れる会場もまた色が踊り、絵と相まって美しかった。



マインツ在住時、美術館といえばフランクフルトまで足を伸ばさなくてはならなかった。
思い立てば、すぐに赴ける距離の嬉しさはひとしお。

これから何度でも足を運ぶであろう、そんな美術館と、私が日々を暮らす街『Köln(ケルン)』で、出会うことができた。


『こころ満ちる出会い』
Irreplaceable encounters fill the heart / 6th August, 2021

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