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〖終了間近 2/16まで‼〗 シュテーデル美術館でゴッホ展開催中


ドイツ・フランクフルト市内を走るマイン川。その川沿いには様々な美術館が立ち並んでいます。

その一つが『シュテーデル美術館』

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『Städel Museum』

Schaumainkai 63
60596 Frankfurt am Main
Tel : +49(0)69-605098-200

(画像はWikipediaや公式サイトより引用)


毎度見応えありの企画展もさることながら、ブースごとに色分けされた壁が展示物をより一層引き立て、歩くだけでも楽しめる、美しく荘厳な雰囲気の美術館です。マインツ住みの私ですが、すでに何度足を運んだかわかりません。

そんな『シュテーデル美術館』にて、現在行われている企画展が

『Making Van Gogh』

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ゴッホの死後から15年後、彼はオランダの芸術家でありながら、ドイツの近代絵画における最も重要な先駆者となりました。
そのゴッホが後世において務めた『近代の父 (Vater der Moderne)』としての役割をテーマに、120点以上の展示物が集められたのが今回の企画展。
その核となるのが、ゴッホの残した作品の中でも中心的となる50点の展示物となります。

以下、美術館公式サイトより (ドイツ語)

Im Zentrum der Ausstellung steht die Entstehung des „Mythos van Gogh“ um 1900 sowie die Bedeutung seiner Kunst für die Moderne in Deutschland. Gezeigt werden mehr als 120 Gemälde und Arbeiten auf Papier. Den Kern bilden 50 zentrale Werke von Vincent van Gogh aus allen Schaffensphasen. Es ist die umfangreichste Präsentation mit Werken des Malers seit fast 20 Jahren in Deutschland.
ÜBER DIE AUSSTELLUNG

„MAKING VAN GOGH“ thematisiert die besondere Rolle, die Galeristen, Museen, Privatsammler und Kunstkritiker im Deutschland des frühen 20. Jahrhunderts für die posthume Rezeption van Goghs als „Vater der Moderne“ spielten. Knapp 15 Jahre nach seinem Tod wurde der niederländische Künstler hierzulande als einer der bedeutendsten Vorreiter der modernen Malerei wahrgenommen. Van Goghs Leben und Schaffen stießen in der Öffentlichkeit auf breites und anhaltendes Interesse; ungewöhnlich früh wurde seine Kunst in Deutschland gesammelt. Schon 1914 befand sich die enorme Anzahl von rund 150 Werken van Goghs in deutschen privaten und öffentlichen Sammlungen. Zeitgleich begannen deutsche Künstlerinnen und Künstler, sich intensiv mit seinen Werken auseinanderzusetzen. Insbesondere für die jungen Expressionisten wurde van Goghs Malerei zum Vorbild und zur maßgeblichen Inspirationsquelle – ohne seine Kunst ist die Entstehung der Moderne in Deutschland kaum denkbar.


この120点以上の展示物には、絵画作品だけでなく、彼の残したスケッチや手紙なども含まれています。
また、ゴッホに影響を受けた後世の画家たちの作品も並んでいるため、ゴッホ作品だけを目当てに訪れるための企画展ではありません。その考えを持って足を運んでしまうと、もしかしたら物足りないという感想を抱いてしまうかもしれません…

ただ、実際訪れてみた私としましては、彼が後世に与えた影響を実際に見て巡ることができ、そのことが非常に興味深く、感慨深い思いにもなりました。ゴッホの不遇の生涯を思えばなおのこと。
また、小規模からなるこの企画展は疲労を感じることなくじっくりと、一点一点の作品と向き合うことができるため、企画のテーマを随所から感じ取ることができ、高い満足を得られました。
所要時間もあまりかからないため、時間のない旅行者がふらりと訪れるにも最適です。

私は結果、三度ほど繰り返し頭から巡り、2時間強滞在してしまいました。それが可能なところも魅力の一つのように思います。

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"Making Van Gogh" は、真っ白な階段を下りていった地下に現れます。

企画は全3ブースに分かれており、

1, MYTHOS (神話)
2, WIRKUNG (影響)
3, MALWEISE (描画方法)

1, が主にゴッホ作品たち。
2, が彼の作品に影響を受けた画家たちの作品や、2点ほどゴッホの作品をそのまま模倣した作品もありました。

私のお気に入りは 3, MALWEISE

このブースでは、ゴッホの作品の中から、作風の異なった数点を展示しており、その違いを楽しむことができます。

そこで、今回の企画展中一番のお気に入りを見つけることができました。


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『IM GRÜNEN』

  (ドイツ語題では「緑の中に」)

盛り上がった油絵具たちが細かくキャンバスいっぱいに散らばり、それらが光を受けてチラチラと輝いているさまが、まるで木漏れ日のよう。
私は、ギュスターヴ・モローという画家も大好きなのですが、その影響が表れてしまっているなあと、自身に思ってしまったお気に入り作品でした。


昨今、コロナウィルスの影響により、海外で差別的な言動を受けたというアジア人のツイートをよく見かけます。
しかし、今のところ私が出会う人々は、幸運なことに親切な方ばかり。

フランクフルト往復の電車内も、普通に隣や周囲の席も埋まりますし、美術館でも一人で写真を撮っている私に
「絵画と一緒に写真を撮りましょうか?」
など、3人ほど声をかけてくださる方もいました。

そのため、大いに企画展を楽しむことができ、充実した時間を過ごすことができました。

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記事のタイトルにある通り、この企画展は2月16日まで
興味のある方はぜひ、お早めに足をお運びください!

以前執筆したゴッホのエッセイが、サイトの方に投稿されております。よろしければそちらも合わせてご一読ください。


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