アメリカとカナダのIT業界の給料差
ども、かにかまトマトです。カナダでアプリとかを作ってます。
先日、カナダとアメリカのITテック産業の給料がぜんぜん違うって記事を見かけましたのでシェアします。
カナダのテック業界事情
トロントの大学の報告によるとアメリカとカナダのテックワーカーの給料差が46%もあるとのこと。もちろんアメリカが46%高いです。
46%は大きい!!(くそっ!!)
国別の中央賃金格差でアメリカは平均でCAD$122,604で、カナダではCAD$83,698。
結構違いますね。
教育レベルによるテックワーカーの中央賃金でみても、アメリカでは博士号保持者はCAD$160,776、カナダでは同じ学位を持つ人はCAD$106,026になります。
そしてカナダでは中国系が一番稼いでて、アメリカでは南アジアの人、つまりインド人ってことですね。
まぁ全然不思議ではない結果です。カナダで働いているとアメリカとの給料差は理解しております。
しかし、ここまで開いているとは思っていなかった。
ちなみに日本は平均でCAD約$43,000となっております。(CAD$1 = 110.20円 2024/3/18現在)物価もその分安いのでQOLは日本の方がいいのとは思いますが…。
それにしてもちょっと低すぎやしませんか?
たぶん、ブラックで下請けの下請けの下請けみたいな外注IT会社が足を引っ張ってるような気がします。僕の感覚値では普通のソフトウェア会社なら600万くらいなんですが、どうでしょうか。
カナダとアメリカ
日本からみると、たぶんカナダもアメリカも似たようなもんかなと思ってしまいますが、住んでみるとやっぱり大きく違うんだなと思い知らされます。
特に経済。カナダドルもそこまで強くないので、アメリカに旅行に行くと高いなぁって感じます。
実際問題、カナダはアメリカの経済に依存しまくって、おんぶにだっこ状態です。テック業界ももちろん同じで、アメリカの大手がカナダのテック業界全体を支えています。
カナダで起こったスタートアップも成功し始めるとアメリカに本社を移転するか、アメリカのビックテックに買収されるってのがお決まりコースです。
アメリカにとってもカナダの人材は都合が良く、商習慣や言語がアメリカ英語圏なので、バリアを感じることなく引っ張ってこれます。
時差もそんなにないので一緒に働きやすいです。
ビックテックはカナダに支社を置いて、数割安めでアメリカと同じような優秀な人材を雇えます。必要に応じて呼び寄せることもできます。
カナダの経済を強くしてくれるという意味でもお互いwin-winではあるのですが、人材の流失は深刻な問題になっています。
以前にも書いたのだがカナダの人の80%がアメリカとの国境沿いに住んでいます。
トロントからニューヨークまで車で約8時間。
モントリオールからニューヨークなら約6時間。
バンクーバーからシアトルまで 約2時間。
つまりほとんどのカナダ人がアメリカのすぐそこで働いています。
同じ言語でほぼ似たような文化で、同じ仕事をして、数時間車を走らせるだけで40%もアップする。
優秀な人なら、それならアメリカへ行くわってなるでしょうね。
アメリカを目指すべきか
僕もやっぱりアメリカを目指したほうがいいだろうか。と考えてしまいます。
現状行かない理由は、やはりビザの問題が大きでしょう。
アメリカのビザ取得がカナダに比べて無理ゲー過ぎる点。
それから治安の面。銃社会が怖すぎる。
とはいえ、僕も現在はアメリカの会社のカナダのソフトウェア部門に所属しておりますので「アメリカさまさま」なわけです。
「40%給料を上げて同じポジションをやるからアメリカに住め」って言われたらどうするだろうかと考えたりします。
ビザが許すなら行くかも・・・いや・・・わからん。
住めば都で、もうカナダにもそれなりの住みやすさを感じているので、お金だけでアメリカに飛び込むかはかなり悩みますね。
上記の記事でも言われているように、カナダのテック業界がカナダ国内で成長させる方法を考えないと、この人材流失は止まらないしカナダのテックの成長も低いままでしょう。
ということで
どこで働くかってやっぱり給料に大きく関わるなぁと考えさせられる記事でした。
個人の能力やスキルよりも大きく影響してしまうことがあります。
もうちょっとカナダにも頑張ってもらって、競争力をつけてほしいところではあります。
カナダ政府もクリーンテックに助成金を出したりして成長を促しています。
なのでカナダにいるなら、こういうクリーンテックみたいな産業の伸びが期待できそうなテックを狙うのも一つの手かなとか思ったりします。
ではでは。
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