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【新説・魚食レポvol.10】マグロのボジョレー・ヌーボー漬け

こんにちは!
魚屋のかにへーです。
今年は11月19日にボジョレー・ヌーボーが解禁されましたね。
日本ではなぜ例年盛り上がるのでしょうか。
ボジョレー・ヌーボーは、その年に収穫されたブドウで造った若い赤ワインで飲み口が比較的軽い。すなわち飲みやすいワインなのがその理由なのかもしれません。

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「クセが無い」「食べやすい」
そういったものは、魚介類でも売り文句として使われることが多いです。
牡蠣でいうと「1年牡蠣」が本当にそうで、サッパリとした食べ口が魅力で、酢洗いや、片栗粉などで黒いヒダヒダにたまったちょっとの臭みをとるとバクバク食べれてしまいます。

さて、話を戻すと、そんな赤ワインのボジョレー・ヌーボー。どんな魚と合わせれば良いのでしょうか…?

実は私、赤ワインで試してみたかったレシピがあったんです。
それが、こちら本題の「マグロの赤ワイン漬け」。

前から安いけど水っぽい解凍マグロを美味しくする方法として知っていたのですが、赤ワインを常飲しないので取り掛かれないでいました。

そんな折にボジョレー・ヌーボー解禁は良いきっかけでした。
これを作ることに決めたんです。

まずはスーパーで安いマグロを買ってきましょう。
今回は解凍のメバチマグロを購入しました。
(もっと安いキハダマグロでも全然大丈夫です。脂物の本マグロ、ミナミマグロはこのレシピにはもったいないです)

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次に、以下を混ぜて調味液を作ります。
(上記レシピのワインを換えただけ)

【調味液(1人分:マグロ70-100g目安)】
ボジョレー・ヌーボー 大さじ2
しょうゆ 大さじ3
みりん 大さじ1
ゴマ油 小さじ1/2

これにマグロを入れ、冷蔵庫で30分漬け込みました。

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ラップをしなかったため、漬けてる時から芳醇な香りが周囲にたちこめます。
※ラップをしないと若干のアルコールと香りが揮発するのでお好みで調整ください。

盛り付けて完成!

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パクっ!

と食べると、
ふわ〜〜っとアルコールとともにワインの香りが鼻へ抜け、そっからほのかなマグロとワインの混じり合った酸味と醤油の旨味、ごま油の香ばしさをまとった味わいを感じます。

※今回30分の漬け時間で、味(特に塩味)が中までしっかりとは浸透しなかったので、お好みで漬け汁をちょっとかけて食べたら良いと思います

3切れ食べたらほろ酔い気分。

ゴマ油を良いもの使ってみたり。油じゃなく煎りゴマを散らしたり。
ゴマじゃなくハーブを散らしたり。など少し変えてみたら、もっと上品な味も目指せそうです。

たまには気分を変えて。
いつもの食材でおうち飲みを楽しむために、使えるレシピでした。

ただ…
魚屋として言うと、そのまま醤油で食べて美味しいマグロにゃ敵わないですかね笑(急に謎のマウントすみません)

今は国産のメバチマグロもすごく美味しいですよ

宮城の塩釜で揚がるものが、「ひがしもの」と呼ばれて有名ですね。先月からすでに脂ノリノリで、食べましたが滅茶苦茶に美味しかったです。

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今朝見た和歌山のメバチマグロもかなり脂がのって美味しそうでした。
冬のマグロは大間だけじゃないですよ~~

あ、余談ですが、実は赤ワイン。
意外と出汁が利いた「おでん」も合うそうですよ。

冬は「おでん」も最高ですよね
ただ1つ注意!
「おでん」は、カレーやシチューと同じノリで鍋でつくれるため、そのまま常温でコンロに置きたくなりますが、水分多い割に塩味もそこまで高くないため(特に大根)腐りやすいです
必ず作った後は冷蔵庫に保管して、お早めにお召し上がりくださいね

以上、皆さん何より健康に気を付けながらこの冬の食事をお楽しみください。

サポート頂けたら勿論ありがたいのですが、出来たらそのお金でご自身で魚を買って捌いてみたり、居酒屋でプロが作る魚料理を食べてください~~!!