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#4 共通点と差異を考える

私は小学校の教師をしています。

日々の生活や、授業の中で考えていることを発信してみようと、一週間前からnoteを始めてみました。

今回紹介することは、ただの「頭の癖」なのかもしれないですが、私は授業中いつも、情報の「共通点」と「差異」を考えているような気がします。

共通点と差異といっても、私が勝手につけている言葉なので、少し例をあげながら説明していきたいと思います。


「共通点」について

例えばリンゴがあったとします。

「リンゴ」「みかん」の共通点は何でしょう。
大きく括って「果物」です。

「リンゴ」「チョコレート」だったらどうでしょう。
 
さらに大きく括って「食べ物」という共通点が見つかりそうです。


③ では「リンゴ」「自転車」だったらどうでしょうか?

さらに広く括って「人が生産するもの」という共通点が見えてきそうです。

「リンゴ」「縄文土器」みたいなものでも、極論を言ってしまえば「地球上に存在するもの」という共通点で括れるのかもしれません。


前回、#2「人と話す時に自分は何を考えているか?」でも少し紹介したのですが、話題を抽象的に大きく広げていけば、一見関係なさそうなもの同士でも、共通点が意外と見えてくることがあります。


前置きが長くなってしまいましたが、なぜ私が このように「共通点」を考えるのかというと、小学校の授業では「教師の想定しない意見」が子どもたちから出てくることがよくあるからです。

子どもが頑張って発表した意見に対して、私が「それはね、授業とは全然関係ないことだよ」と言ってしまうと、子どもは今後発表することが嫌になってしまうかもしれません。

そのため「なんでこの子はこんなこと言ったのかな?さっきの話と何か関連があるのかな」と、自分の意図と子どもたちの発言の共通点を考えていくように意識しています。(たまに「なぞかけ」に近い感覚になることもあります。)

そうすると前後の学習とのつながりや、私も気づきもしなかった「意外な発見」が見つかることがあるのです。

このような理由から、まず授業では 様々な意見の中にある「共通点」を考えるようにしています。


「差異」について


さて、次にポイントとなるものが「差異」です。

同じカテゴリーにあるものの微妙な「違い」について考えます。

先程の例②であれば「リンゴ」と「チョコレート」なら
「どちらも食べ物だけど、何が違うのか」を考えるということです。

「同じ仲間だけれど、何が違うのか」これを言語化していくことに「学びの本質」があるような気がしています。

例えば、こんなことに気づけるかもしれません…

・リンゴは「食材」だけど、チョコレートは加工された「食品」かな。

・リンゴのポリフェノールは虫歯を予防してくれるけど、チョコレートの砂糖は虫歯の原因になりやすいな。

③の生産物である「リンゴ」と「自転車」も次のように違いを考えていくことができます。

・リンゴは一本の木から実ができるまで、農家の人が何年もかけて育てているけど、自転車は、一つ一つの部品を別々の工場でつくって、大きな工場で一日に何千台も組み立てているな。

・リンゴは天候などによって生産量が左右されてしまうことがあるけど、自転車は毎日計画的に生産できるな。でも一つの部品でも海外からの輸入が止まってしまうと、生産ライン全体が止まってしまうこともあるよな。

こういった二つのものごとの「構造の違い」を自分の言葉で整理できることが大切な気がしています。

分かりやすい例でいえば、

・「18÷3」と、「19÷3」は同じわり算だけど何が違うのかな?

・「スイミー」と「スーホの白い馬」は同じ二年生で習う物語だけれど何が違うのかな?

みたいな感じで聞いてみることで「確かに…そういわれてみると何が違のだろう?」と子どもたちは考えます。

ここに子どもにとっての「新しい学び」のきっかけがあるような気がしています。

次回は少し具体的な実践例なども交えながら紹介できればと考えています。


今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

note初心者のため 投稿など慣れていない部分もありすみません。
マイペースに少しずつ更新していければと思っています。またお時間があれば読んでいただけるとありがたいです。

今日は、みんなのフォトギャラリーからmaumau_5さんのひまわりの写真を使わせていただきました。

これから ひまわりもどんどん伸びてくる季節ですね。

暑い日、雨の日が本格的に始まりますが、みなさまもお体にお気をつけてお過ごしください。