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#2 人と話す時に自分は何を考えているか?

私はしゃべるのが得意ではないのですが、小学校の教師をやっているので、職業上いろいろな方と「話すこと」は多い方なのかもしれません。

子どもとの授業はもちろんですが、職員会議、研修、面談などいろいろな話す場面があります。
改めて、どの場面でも意識していることがあるなと思いました。

「話す時」に頭で考えていることを言語化したら、面白いかもと思ったので今回その中の一つを紹介してみたいと思います。


「話す」といっても色々な場面があると思います。

今回紹介するのは、「急いでいる上司に30秒で要件を伝える場面」とか、「重要な企画を提案する場面」とかではなく

「3~4人のグループで食事でもしながら他愛もない話をするような場面」「ふとした時間にコーヒーでも飲みながら職場の方とゆっくりと話しているような場面」だと思って読んでください。


冒頭でもお伝えしたように私自身、しゃべるのが得意ではないので、どうしたら「みんなにとってよい時間になるか」ということをよく考えます。(今回Aさん、Bさん、Cさん、私の4人で話をしている場面とします。)

話している時、私は次の①~④のようなことを意識している気がします。

①話題となる要素を整理していく
「今、Aさんが話しているのは、趣味のことかな、旅行…いや食事のことが多いな、今のBさんの話はちょっと子育てのことを話していたかな…」

など話を聞きながら、相手が自分に伝えてくれている情報(話題)に「どのような要素」があるか頭で分解、整理してみます。そのうえで特に何が話の中心になっているかを考えます。

②話題の中でまだ深く掘り下げられていない部分を探す
例えば「旅行で行ったおいしいお店」が話の中心だったら、「何というお店か」「他にどんなメニューがあるのか」また「昔から旅行によくいくのか」「他の県でも思い出の食べものなどはあるか」等、そこから関連させて、もう少し掘り下げられそうな視点を考えてみます。

③みんなが考えたくなる、参加したくなる問いを考える
そのなかで相手が答えたくなる、自分も知りたい、周りにいる人も知りたい質問は何かを考えます。

「自分と質問をされた人だけ」の会話にならないように、「他の人」にも話題が広がりそうな質問を、相手の話を聞きながら考えます。

④一度抽象化して理論、結論を整理してから別の話題に関連させてみる
「一人の旅行もいいねっていいね。やっぱり自分の時間って大切だよね。ところで自分の時間っていえば最近ジムに通い始めたのだけれど…」というように徐々に別の話題にずらしていきます。

このとき急に「旅行の話」から、「筋トレ」の話をするのではなく
旅行→食べ物→自分の時間の充実→習い事→ジム→筋トレ

のように一度、話題を「抽象化」して、次の話題のつながりがスムーズになるようにしていきます。(旅行と筋トレの共通点として、「自分の時間」を間に入れるイメージです。)

その時の相手の反応を見ながら、もう少し筋トレの話を掘り下げてみようかなとか、Cさんの反応はイマイチだから、次は別の話題をふってみようかなど、次の会話の一手を考えながら、また①~④を繰り返していきます。


こんなふうに文章にすると自分で読んでいて「あざとい」感じもするのですが、話しながら考えるので0.2秒~0.5秒くらいの時間に考えていることだと思います。

私自身、会話がそんなに上手くないので、なんとか頭を使いながら話をして、相手が笑ってくれたり、その場が盛り上がったりすると嬉しいですし、今の頭の使い方を次回も忘れないようにしておこうと、今回のようにメモをしています。

このように「今起こっていること」「自分がやっていること」を頭で日常的に言語化していると、

「いくつか選択肢が生まれたり」「よりよい方法が生まれたり」「見通しがもてたり」「大きな失敗がへったり」…

といったメリットがあると思っています。

小学校で子どもたちと毎日授業をする時も、今回取り上げたような考え方を少し応用しているのかなと思います。(今回のような会話と授業は、指導事項や目標があるので少し違う部分もありますが…)

「授業をする時の頭の中」のことも別の機会に紹介できたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、マイペースに更新していきたいと思います。


今回masa_designさんの江ノ電の写真を使わせて
いただきました。ありがとうございます。

鎌倉の江ノ電が好きです。
どの景色でもワクワクする気持ちになります。