僕たちはまだ
僕たちはまだなんにでもなれる。
果たしてそうかな?
まだなにもしていない僕らは、一方では可能性に溢れているといえるけど、一方ではただ先を見るのを怖がっているだけということもできる。
僕たちはほんとうにまだ、なんにでもなれるのだろうか?
ひとりでいる夜、唐突に不安になる。
僕にはなにができて、なにができないのか?
無性に走り出したくなる。ゆっくり歩いていたらこの夜に取り残されるような気がするのだ。
息が上がり、身体が汗ばむ。
夏の夜の熱気が脇を通り抜ける。
僕たちにはなにができるだろう。