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まんが偏道 #01「なで肩の系譜」
中学生の頃、生田駅前の本屋で月刊少年ジャンプをめくっていて、ふと手が止まった。
華奢でなで肩の少年少女が、週末世界を縦横無尽に世界を疾走している。ボーイミーツガール、37秒間だけ起動する超振動の剣、下らないえっちなギャグ。少年漫画が全部詰まっていた。
それは、ねじまきカギュー、トラウマイスタの著者が作画をする初単行本作。ポップでスタイリッシュな太い描線に、躍動感溢れる縦の構図。そして松川健一氏の
お金がこわい vol.1|ビジネス・エコノミクス 第2版、くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話
今年の目標は、お金への苦手を克服することです。
僕はお金のことを考えるのが苦手です。
自分がどれだけ稼いでいて、どれだけ貯蓄していて、どれだけ消費しているか、そういったことをあまり意識せずに20数年生きてきました。無関心というよりは、できれば意識したくないと思ってきました。
自分にとってお金は、何か特別なもののような、腫れもののような、自分のヒエラルキーが目の前に立ち現れてしまうもの。付き合い
ものの教え① | 音はキャンセルできるか
2022年で一番いい買い物は?と聞かれたら、nothing earと答える。nothing earは、ロンドンのブランドnothingのワイヤレスイヤフォン。中身が剥き出しになったクリアなデザインとTeenage Engineeringが監修するサウンドが特徴で、サードパーティとして申し分ない存在感を放っている。
僕はとにかくなくしものが多い。だからワイヤレスイヤフォンははなから諦めて、首にかけ
花ではない花 vol.1「描花」
少し前から、生花を買わなくなった。花を買うと、花を捨てなければいけない。枯れてしまった花をゴミ袋に入れるとき、生々しい重みが現れて「生き物」を捨てていることを自覚する。草木よりもそれを感じてしまうのは、花に首や肌を見るからだろうか。ゴミとなった花を見るのは、耐えがたいものがあった。
もちろん、花と共に過ごすことは素晴らしいし、もっと上手な付き合い方もあると思う。それでも、生ける度に弔う覚悟のない自