【中島みゆき】永久欠番
昨日の記事 (回る回る、そして、大人になる)で、先生の話にエレベーターの例えが出てきたんですが、エレベーターって、前から乗っても後ろから出る場合もあるんだよなー、と思ってしまいました。
そう考えたら、中島みゆきさんの「永久欠番」の歌詞が浮かんできました。
『順序にルールはあるけど
ルールには必ず反則もある』
ルールは、反則があるから存在するんですよね。
この部分の歌詞を知った時、中島みゆきさんを改めてすごい才能だと感じたことを覚えています。そして、今でも才能がなければ書けないと感じる歌詞です。
ということで、中島みゆきさん「永久欠番」。
これは国語の教科書にも載ったんですよ!私もその教科書で勉強したかったです。。
冒頭に書いた歌詞は、この歌の最初の部分です。
そしてこう続いていきます。少し略しながら。
『街は回ってゆく 人一人消えた日も
何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと
かけがえのないものなどいないと風は吹く
…………
どんな記念碑も雨風に削られて崩れ
人は忘れられて代わりなどいくらでもあるだろう』
残酷なようですが。
その人でなければならないことなど、この世の中にどれくらいあるのでしょう。
例えばよく行く店の店員が変わっていても、同じサービスを受けられたら気にしないのではないのでしょうか。私と同じ仕事の出来る人間がいるならば、職場は困ることがあるでしょうか。よく、アルバイトやパートを募集する文句にもありますよね。「誰にでもできる簡単なお仕事です。」
皆どこかで分かっているけど、自分だけはそうではないことを願ってしまうもの。
けれど、
今知らない人が目の前で死んでいたとして、泣けるでしょうか。テレビを消してしまえば、遠い地域のことはなかったかのように感じてしまうもの。顔を知らない人のことを長い間気に掛けていられる人がどのくらいいるでしょう。
『百年前も百年後も私がいないことでは同じ』ことを皆悟っていて『生きていたことが帳消しになるかと思えば淋しい』から、生きた証を残そうと人は生きるのでしょう。
けれど、
『百億の人々が 忘れても見捨てても
宇宙の掌の中 人は永久欠番 』
なのです。
永久欠番になるように生きたい。
いえ、百億の人々の永久欠番になることは認められること。百億の人に認めてもらえなくてもいいです。宇宙の中のたった一人になれれば。
私の生き方を募集するコピーは「彼女にしか出来ません。」にしてほしいです。
百億の人々に忘れられても見捨てられても、百億の人々には生きられないような生き方をしたいです。
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