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マイクロカプセルと非マイクロカプセル

化学物質過敏症という病気があるのは知ってる。

わたしも人工的な匂いが嫌いなので。

その病気の人は、嫌いとか敏感というレベルではなく、病気だから体に症状が出て苦しいのは分かる。


来月、子どもが通う学校で文化祭が行われるのだが、多くの保護者や地域の方、卒業生などが見に来る。

そんな、多くの人が集まる屋内イベントに際し、その病気の方から、こう言われた時、卒倒しそうになった。

「マイクロカプセルと非マイクロカプセルを分けることはできませんか?」


「マイクロカプセル」は、数マイクロという微細な大きさで、柔軟仕上げ剤だけでなく、合成洗剤、制汗剤、消臭・芳香剤などに、香り成分を閉じ込めるプラスチック(合成樹脂)が使われています。全世界の香料のマイクロカプセルは、合成洗剤の10~20%、柔軟仕上げ剤の約60%(香り付きビーズ等も含む)に使用されています。


大半の方が、自分が使っている洗剤にマイクロカプセルが使われているかどうかなんて分からないと思う。

特に、年配の男性は奥さんに洗濯してもらっているだろうし。

「あなたは、マイクロカプセルつけてるからこちらに座ってください」
「はーい!わたし、マイクロカプセルつけてないから、こちらですね~」


なんて、喫煙者と非喫煙者を分けるように、マイクロカプセルと非マイクロカプセルを分けるなんて、どだい無理な話だと思う。

目に見えて分かるものでもないし。


病気なので、マイクロカプセルを吸うと、息ができなくなるから、屋内イベントの場合、屋外に出るしかなくて、困っていると言うその方。

同情はするのだが、その人に寄り添ってあげられないわたしは非情なのだろうか。

だって、PTAの役員をしているが、役員会で「マイクロカプセルと非マイクロカプセルを分けましょう」と、議題にあげる勇気はない。

たとえ学校長であったとしても、地域の方にそんなお願いはできないと思う。

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