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シチュボ:「クラゲノコント②」

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

今回は僕が活動しているユニット「くらげふぁくとりー」で使ったコントシナリオをお届けいたします。

楽しんで頂けると幸いです。


【クラゲノコント②】

作:カナモノユウキ


コント『大山と小林』

〔登場人物〕
・大山(30)小林の一年先輩、結構真面目だが大雑把。ちょっと凝り性。
・小林(29)大山の後輩だが態度がデカい。ふざけた奴。

大山「お待たせ―。はい、コレお前の分のカレーな。」
小林「ありがとー、ほぉーうまそー。」
大山「めっちゃくちゃ時間かかったからなぁ、美味しいと思うよ。」
小林「昨日の朝8時から仕込んでたんだろ?…今日開けて23時だぞ…そんな掛かるかってぐらいかけたな。」
大山「もう煮込みすぎて具ドロッドロだし、徹夜だったからなぁ~。よし!じゃあ頂きますかぁ~。」
小林「…なぁ、大山。」
大山「なんだよ、小林。」
小林「…あんまし言う事じゃないんだけどさ…。」
大山「何だよ、何か気になる?」
小林「…お前の方、多くない?」
大山「何が?」
小林「カレーの量。」
大山「え?そう?」
小林「…大山って、そういうとこあるよ。」
大山「そういうとこってどこだよ。」
小林「自然と自分の方に多い方選ぶじゃん。」
大山「んなことねーよ。」
小林「いやいやいやいや、あるから。」
大山「例えば?どんなとこ?」
小林「ハンバーガーのポテト、シェアするとき短い方渡して、自分が食べる時は長いの食ってる。」
大山「細かいし、ないよ!」
小林「あるから!あ!あと、ポテトチップス!デカいの選んで食ってるだろ!」
大山「たまたまだし!ポテトばっかだな!他ないのかよ!」
小林「あるよ!えーっと…ケーキの切り分け方、下手なふりして自分が一番デカいの選ぶ。」
大山「選んでない!それは単純に切り分け方下手ってディスってるだけだろ。」
小林「それもプラスアルファですぅ!」
大山「しなくていいし!偶然だって言ってんだろ!」
小林「どーせあれだろ?バイキングで俺取って来るよ!とか言って取り分多く取ったりしてんだろ!」
大山「してないよ!」
小林「いやいや!お前は果物狩りでも人目を忍んで大きいヤツを選んで農家を困らしてるんだ!」
大山「果物ぐらい好きに狩らせろ!」
小林「ほーら!自覚あるんだろ!認めろ!この策士!影の支配者!あと農家に謝れ!」
大山「何でだよ!悪いことしてないんだから謝る必要なないわ!それに!俺は普通だ!」
小林「いーや!お前は意図的に自分の満足の為に他人に少ない方を渡しています!全部そうでしたぁー!」
大山「あーもう!うるさいなぁ…じゃあいいよ、お前こっち食えよめんどくせー。」
小林「何めんどくせーって!ねぇ!アタシめんどくさいの!?」
大山「彼女かよ!めんどくさいよ!」
小林「酷い!そんな人だと思わなかった…もうおしまいね。」
大山「はじまってないから!付き合ってないから!」
小林「どーせ、小食の子と浮気してるから!アタシのこと雑に扱うんでしょ!」
大山「違うし!本格的に彼女やるな!」
小林「何で誤魔化すの!あ…本当に浮気してるんだ…。」
大山「違う違う違う!」
小林「じゃあ、なんで本当のこと言ってくれないの!?」
大山「言ってんだろう!小林は彼女じゃないし!多く取ってない!」
小林「嘘嘘嘘!…アナタの眼は…嘘をついてる。」
大山「小林…お前大丈夫か?…頭。」
小林「大山君!…もう、隠し事…やめてよ。」
大山「…ごめん、俺は何を隠してるんだ。」
小林「いつも!自分だけ多く取ってるじゃない!」
大山「取ってない!」
小林「もうやめてよ!」
大山「こっちのセリフだ!」
小林「認めるまでやめない!」
大山「なんでだよー!終わってよー!」
小林「じゃあ…誓って!俺は意図的に大きい方を選んでいました!って!」
大山「えーーーー、それはやっぱり何かヤダー!」
小林「やっっっぱり!小食の女に!」
大山「ちーがーう!…はぁ、じゃいいよ認める。認めれば終わるんだろ?…俺は、意図的に大きい方を選んでいました!」
小林「心こもってない!もう一回!」
大山「あーもう!俺は意図的に大きい方を選んでいました!」
小林「…仕方ないなぁ、じゃあ許してア・ゲ・ル。」
大山「余計に体力使わすなよ…。」
小林「楽しかったろ?」
大山「楽しくないわ…余計腹減ったし。ほら、そしたらこれ取り換えるぞ。」
小林「あーいいよ、僕そんなに食べないし。」
大山「へ?…じゃあ何で文句言ったんだよ。」
小林「ん?…何となく。思ったから。」
大山「…小林。」
小林「何?」
大山「…そういうとこあるよ。」


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

個人的には、こういう中身のないコントが好きで。
ノリと勢いで遊べそうな内容を書いて行けたらなって、何となく自分の中で方向性が決まったかもしれないと、書き上げて思いました。

居ますよね、文句言ってみたけど意味無いよって言う人。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


【おまけ】

横書きが正直苦手な方、僕もです。
宜しければ縦書きのデータご用意したので、そちらもどうぞ。


《作品利用について》

・もしもこちらの作品を読んで「朗読したい」「使いたい」
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 ただ〝お願いごと〟が3つほどございます。

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    ※事前報告、お願いいたします。

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  3. 自作での発信とするのはおやめ下さい。

尚、一人称や日付の変更などは構いません。
内容変更の際はメールでのご相談お願いいたします。

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