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花と器 – 梅花空木と芍薬 −

実は植物と色と造形と歴史に興味があったので、ちょうどいい趣味がないか探していたところいけばなにたどり着いたことが経緯でいけばなを細々やっておりまして、個人としては記録をしてきたのですが、これからは季節の花といけた記録をnoteにも残していこうと思います。

きょうは梅花空木(ばいかうつぎ)と芍薬(しゃくやく)、どちらも皐月の頃のお花です。

バイカウツギは枝に咲く花で、五月に咲くことから別名「五月梅(サツキバイ)」とも。

白い花弁が4弁、シンプルながら清純そうな雰囲気のある可愛らしい花をつけます。

写真の花は八重の品種のようで、スノーファンタジーという名前。

いけばなは、線や空間を作ることを大事にするので、勿体ないとおもいつつも可愛らしい花や枝葉を切り落としてしまわなくてはいけないこともしばしば。

このバイカウツギもたくさん茂って付いていたので、整理するためにたくさん枝から外してしまいました。

もったいなかったので、美しいまま飾れるようにと、琉球ガラスのサラダボウルに水を張って浮かべる措置に。
うつわはタライ型なら、ホーローでも陶器でも素敵だと思います。

これからの季節、ガラスの大きめのうつわは、涼やかでオススメ。既製品のお菓子を山盛りで出すときにもちょっとだけ贅沢が感でますし、そうめんを盛りつけたりサラダやフルーツポンチを入れたりと、結構重宝します◎

芍薬(しゃくやく)

美しい女性を形容した言葉「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」でお馴染みの芍薬(しゃくやく)。

この言葉は聞いたことがあるけれど、芍薬の花ってどんなものか知らない人も多いのではないでしょうか。(ユリや牡丹はよく見る機会がありますが、私もいけばなを始めるまで芍薬と言われてもピンときませんでした笑)

咲いた花は牡丹とよく似ていますが、牡丹よりは少し控えめ。蕾の姿がスッと背筋の通った小顔の美人さんにそっくりなことから、美人の形容「立てば芍薬」に例えられたのかな、と思っています。

蕾はとても小さなものなんですが、咲くとたちまちふわりと大きく華やかな花弁を広げ、こんなに大きな花があの小さな蕾に詰まっていただなんてと驚くほど。甘く香るので、フランスでは、爽やかな香りのワインを「芍薬の香り」と表現するなどとも言われています。

中国原産のこの花は、漢方でも重要な植物とされ、根を乾燥したものは「赤芍(せきしゃく)」、「白芍(びゃくしゃく)」として鎮静、鎮痛剤として使われる、だから「薬」という字を名前に持ってるのね、と納得する由来でした。

牡丹(ぼたん)と良く似ていますが、牡丹は樹木、芍薬は草物として分類されます。花の色は様々ありますが、艶やかで端正な無駄のなさは中国のお姫様、といった風情。

いけばなで使った時はまだ蕾でしたが、2日くらいであっという間に花を咲かせました。
今日はいいお天気だから、窓からの日の光に花弁が透けて美しい姿を見せてくれています。

ここから先は、わたしがいけた(先生に手直し済み)の生花を写真つきで解説しますが、誰にでも見られてしまうと恥ずかしいのと、一応お稽古で教わったノウハウや花材、いけばなの流派の決まりごとも少し記すので有料とさせてください◎


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