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読書記録と、日々の気持ちの備忘録。

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きれいになりたい気がしてきた

きれいになりたい気がしてきた ジェーン・スー ・己の特性を把握し、なるべく自分が嫌いにならずに済む方法を選択できるようになったのは、年の功以外のなにものでもありません。 ・面倒くさいとわからないに飲み込まれると、社会的に死にかねない。 ・その前の十年では決して手に入らなかったものを手中に収めてはみたものの、現実は地道な作業の連続だった……なんてこと、あるのでは?でも、それでいいんだと思います。 我々はこの「地道な十年」で、精神的な足腰を鍛えまくったわけですよ。ちょっとや

    • ひとまず上出来

      ひとまず上出来 ジェーン・スー ・地球滅亡前夜、私はいままででいちばん自由になれる! そう考えると、いま現在、私はなんのために生きているのかという疑問が頭をもたげてきます。 ・膝を閉じていれば清楚に見える?嫁にいける?馬鹿馬鹿しい。おしとやかでなければ嫁げなかった時代は終わったのに、形骸化した概念だけが世間にこびりついている。女の二本足の間についているものをどう扱うか、所有者ではなく社会が決める恐ろしい話。 ・本当の心地よさがひとつ上や下のサイズにあったなんて、考えたこ

      • 僕の人生には事件が起きない

        僕の人生には事件が起きない 岩井 勇気 ・ぬぼーっと何も考えず、耳の穴から脳みそを垂れ流しながら生きていくこともできるが、普段色々考えながら生活してみるのもそれはそれで楽しいものだ。 ・利便性を求め生み出されたものは確かに便利だ。しかし「必ずその通りにしよう」という人間の意思は時として不便である。 ・飽きなければ好きなことを延々とやっていられるので、どれだけ幸せだろうと考えたこともある。しかし、そうなると新しいものは何も生み出されず、人は進化をやめるだろう。飽きることで

        • 常識のない喫茶店

          常識のない喫茶店 僕のマリ ・失敗を責められたりすることはない。「大丈夫だよ」と言われるたびに、いつかこの安らぎを与える側になりたいと思った。 ・些細なことかもしれないが、人から大事に扱われるのはうれしい。やさしさは色んなかたちをしている。 ・いままでわたしは、人の嫌なところばかりに目を向けていた。仕事だから割り切らないと、と思いつつも、自分を棚に上げて「こんな風にはなりたくない」なんて荒んだ気持ちで過ごしていた。接客業ゆえ、もちろんいまでもそういう瞬間はあるし、憤慨し

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          家族って

          今年は12/25から30まで実家に帰省兼遊ぶためにパートナーと2人帰ってきた。 母親がちょっと気難しいうえに、猫が5匹もいていろいろ気も遣うので、前回の帰省も今回の帰省も実家には泊まらずホテル泊にした。 今回の帰省で、母親になぜうちの家からはご祝儀がないのか、わたしが結婚式を挙げたくないのかを話した。 まずご祝儀の件。 今回母親と話をし、ご祝儀は姉が結婚したときにも渡してないということが判明。 ただ今回姉がマンションを購入することになったため、頭金をお祝いという気持

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          ほんのちょっと当事者

          ほんのちょっと当事者 青山 ゆみこ ・人は「ある」ものには意識を向けられるが、「ない」ものに気づくことは難しい。「聞こえる」彼らがいて、わたしは初めて「聞こえない」音があると認識できるのだ。 ・資格うんぬんではなく知識って大事だ。そしてその知識を使うタイミングが来たときに、さっと取り出せる意識をもつことがなにより大事だと思う。 ・恵まれた人が困っている人に手を差し伸べる。そうした一方向の話ではなくて、お互いさまのどっちもどっち。同じ社会で生きるというのは、互いに迷惑をか

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          カラフル

          カラフル  森 絵都 ・この地上ではだれもがだれかをちょっとずつ誤解したり、されたりしながら生きているのかもしれない。 ・人は自分でも気づかないところで、だれかを救ったり苦しめたりしている。 ・今日と明日はぜんぜんちがう。明日っていうのは今日の続きじゃないんだ。 ・この大変な世界では、きっと誰もが同等に、傷ものなんだ。 「今日と明日はぜんぜんちがう」今の自分にずんと刺さった言葉。 明日って今日の延長線上にあるように思えるけど、意外と違ったり。 思ってた明日が当た

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          イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由

          イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由 猪田彰郎 ・おいしいコーヒーを淹れるんはむずかしないんです。大事なんは、技術よりも、気持ち。そやからどなたでもおいしく淹れられます。 コーヒーは生きもの。こっちの気持ちが伝わります。人と同じ、愛情をもって接すればちゃんとこたえてくれます。 道具は何がええやろうとか、お湯の温度はどれほどやろとか、いらんこと考えんで、ええんです。思いやりをもって、ちょっと手をかけてやる。そしたらぐっとおいしくなります。おいしなったらみんなが喜んでく

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          のどがかわいた

          のどがかわいた 大阿久 佳乃 ・ひとは小説などに「共感」するといいますが、詩を読むことは共感以上のもの、むしろ「一体となる」経験を与えてくれる。だから詩は人生のひとつの鏡となる役割をはたしてくれるのです。 ・人生には当然ですが、誕生日、入学のような名前をつけられる出来事だけでなく、まず日常がある。実際に過ごしている間は忘れそうになるけれど、こちらの方が大切というのは言うまでもない。 日々の苦しみ、日々の怒り、日々の疲れ。実に「何でもない」ことです。けれど、誰もがそれを抱

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          女のお悩み動物園

          女のお悩み動物園 ジェーン・スー ・人は言葉では嘘を吐けても行動では嘘を吐けないそうです。相手の言葉ばかり信じるのはやめて、耳をふさいで行動を観察しましょう。 ・生まれてこのかた「世間」という名の顔のない集団からはみ出さぬよう、細心の注意を払って生活しています。ちょっと目立つのはいいけど、大きくはみ出すのはダメという塩梅。 我々は人格形成の過程において、なんらかの固定化した価値観を世間からインストールされていると言っても過言ではありません。自分の頭で考え、導き出したはず

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          鳥取が好きだ。

          鳥取が好きだ。水丸の鳥取民芸案内 安西 水丸 ・「用の美」。ぼくはこれが民芸の基本だと思っている。焼物は部屋に飾るために求めるのではない。これを買って、何のために使おうか、ぼくはいつもまずそのことを考える。 この器でカレーライスを食べたい。この器に漬物を盛ろう。この湯呑みで渋茶を飲みたい。このぐい呑みであの酒を飲もう。考えただけで嬉しくなる。 この本にいたっては、安西水丸さんのイラストがかわいかったのと、行ってみたいお店がたくさん掲載されたいたのと、民芸初心者でもわかり

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          暮らしを手づくりする

          暮らしを手づくりする 鳥取・岩井窯のうつわと日々 山本 教之 ・人がつくるものから滲み出るもの。それは、形や色彩や模様といった目に見えるものではなく、空気のように漂う「含み」みたいなものだと考えています。「含み」とは煎じ詰めれば、その人の暮らし方であり、仕事に対する思いや姿勢であり、その人の生き方そのものです。 ・弟子たちによく言うのですが、大切なのは「気づく」こと。そして気づいたら、できることは面倒くさがらずにすぐに試してみることです。 ・子どもたちを見ていると、たっ

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          女の子はどう生きるか

          女の子はどう生きるか 上野千鶴子 ・オトナが「伝統」を持ち出したら、答えられないから問いをシャットアウトして、ごまかしているんだと思ってください。 ・子どもの世界はオトナの社会の縮図。女の子の色、男の子の色っていうステレオタイプをつくったのは子どもではなくてオトナ。オトナのやることを真似して、子どもたちもステレオタイプを身につけ、そこからはみ出す子どもたちを「ヘン」って排除するんだよね。 ・家庭は男女が共に支えるもの、それなら特性教育よりも、むしろ女子には女子の不得意な

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          この世界は思っていたほどうまくいかないみたいだ

          この世界は思っていたほどうまくいかないみたいだ ・本当に申し訳ないと思ってんのかと言われても、思えないものは仕方ない。心から申し訳ないと思うことを他人に強制するのは、とてもとても難しいことなのだ。 歴史を見ても、事件や犯罪を見ても、歴代のいじめっこを見ても、そうではないか。 入庫して2年目か3年目のとき、窓口ではじめて大人の男の人に怒鳴られた。 はじめて怒鳴られたときはただただ大人の男の人に怒鳴られたのが初めてでびっくりして、その人が帰ったあと勝手に涙が出てきた。 そ

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          本屋の新井

          本屋の新井 ・職場で良い人間関係を築けば築くほど、喪失感は大きく、寂しさは何度もやってくる。 でも、中森明夫さんは『寂しさの力』の中で、寂しさは人間の持つもっとも強い力だと言っていた。 寂しいから人は楽しいもの、にぎやかなものを求める。だからこの世にエンターテイメントが生まれた、と。 華やかな業界に身を置く人が、どんなに笑っていてもどこか寂しそうに見えるのは、そのせいかもしれない。 ・その中に、「人間は本のようなもの」という ページがある。本は、表紙を見ただけでは、中身の

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          村上ラヂオ

          村上ラヂオ ・思うんだけど、人間の実体というのはいくら年齢をかさねても、それほど変わらないものですね。何かがあって、「さあ、今日から変わろう!」と強く決意したところで、その何かがなくなってしまえば、おおかたの人間はおおかたの場合、まるで形状記憶合金みたいに、あるいは亀があとずさりして巣穴に潜り込むみたいに、ずるずるともとのかたちに戻ってしまう。 決心なんて所詮、人生のエネルギーの無駄づかいでしかない。 しかしそれとは逆に「べつに変わらなくれもいいや」と思っていると、不思

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