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ここで頑張ろう、まず思えた初期研修

希望とかわくわくよりも、不安のほうが
何倍も心を占めていた、新社会人、新人看護職員のスタート。
産婦人科への配属がわかり、病院の助産師になった入社式の日が、遠い昔のようだ。

まだ10日しか経ってないし、全体研修、看護研修、病棟オリエンテーションが主な日々だったけど、
『私、ここで頑張れるかも』と思えるようになっている。
想像していたよりも、気持ちが明るく毎日迎えられていることに、びっくりするとともに、
指導してくださる方や、教育担当の方々の方法に感謝している。

こんなふうになれているのは、

🌸社会のなかの自分たち新人が目指すべき立場の明示、と

🌸教育担当の看護師の方々のスタンス

**がとても大きいと感じる。 **

たぶん、多くの場所で入社式で言われるであろう
「もうみなさんは学生ではありません、社会人です」という言葉。
改めてそうなんだ...と心に重くのしかかると同時に、経営の方のもうひとつの言葉が響いた。
「社会人になると同時に、みなさんは、医療人になります」
**社会人だから自覚をもて、だけではなく、
先の見えない大きな海に飛び込んだような不安な気持ちの自分に、
『ああ、私はこの場で頑張って、医療人になるんだ』と
社会の中で、自分がどういう立場になるのか、ということの一つの指針をはっきりさせてくれた。 **

そして、看護部での研修。
ついていかなくては、覚えなくては、早くできるようにならなきゃ、本当に現場だもんな...という気持ちで焦る一方、
指導してくださる方のスタンスに、『こんなに新人を大切に考えてくださってるんだ』と
びっくりすることが、いくつもあった。

具体的には

✿︎ 1年間の研修プログラムの明示

✿︎ 入職3ヶ月、半年、1年で何ができてほしいか、の明示

✿︎ 看護学校の教育が、昔と違うことを理解して、学習を組んでくれている

**✿︎ 『●がわかりません。●は初めてです。』を言っていい、言ってくれたほうが助かる、と上の立場の方が言ってくださる **

ことだ。

配属された病棟での学びとともに、
同じ年に入社した新人看護師全員で研修する機会が1年間通してある。
覚えることだらけ、配られる大量の資料だらけで頭が整理できないなか、いつ何を学ぶのか、という全体像を知れるのは、
とっても助かった。

次に、どの時期でどれくらいできていてほしいか、と明示してくれること。
例えば、3ヶ月では
・指示や指導されてことをメモできる
・失敗に気づき、起きたことを振り返り、言葉にできる
そして半年では、
・支援を受けながら、自分の考えを言葉にできる。わからないことをわからないと言える。
・失敗したことを冷静に受けとめ、やらせてください、教えてください、と伝えられる
と言ったふうに。

**何もかも頑張らなきゃ、でも、何からしたらいいのか...と不安な自分に
まず、これをやればいいのか、次ここを目指せばいいのか、と、ホッとさせてくれた。
こんな簡単なこと、または、そんなの人として当たり前じゃないか、ということも
きちんと言葉にして上の立場の方から言ってもらえると、とても安心するのだ。 **

次に、看護学校の教育が、昔と違うことを理解して、学習を組んでくれていること。
これは一番びっくりしたかもしれない。

「昔は看護学生のうちに採血もしたし、すぐに働けます!という教育だった。だから4月の最初から患者を受け持って、5月にはリーダーもしてた。でも、今は学生のうちの勉強内容が変わって、そうではない、ということを理解している。それを踏まえて、研修を組んでいる。」
と、看護師長さんたちがおっしゃってくれた。

**自分たちとは時代が違う、ということを受け入れている上司、先輩がいるということは
とてもすごいと思った。 **

「自分たちはこうだったのに、今の子達は何もできない」と呆れられたり、できないことに目を向ければ怒りをぶつけられてしまえば、
新人の自分は縮こまってしまう。

加えてびっくりしたのは、例えば災害看護や国際看護といった知識を学校で習ったと伝えると
「今はそこまで教わるんだ、すごいね。また病院でもこの現場のやり方として勉強会やるから、そこでも学んでね。」と言ってくださったこと。
学校で何を学んでいるか、それに加えて社会人として何を教えればいいか、ということを
しっかり考えてくださっていた。

なぜ、そのようにしてくださるか、という意味も、しっかりとあった。
“良い医療を提供するため”
“安全で、安心される看護をするため”
である。
最初の医療人として、につながる。
指導してくださる方も、医療人として、看護をする方々のために、
新人の私たちと向き合ってくれているという意味に気づけると
やっぱりここでできるだけ頑張ってみよう、って気持ちになれる。

最後に、『●がわかりません。●は初めてです。』を言っていい、言ってくれたほうが助かる、と上の立場の方がはっきり言ってくれること。
もちろん、忙しい業務の中で、きつい言い方で返されたり、そんなことも聞くの?といった雰囲気に気圧されて、何もできなくなってしまうことも、これからあるかもしれない、あると思う。
でも、わからないままケアをしたり、患者さんに関わったり、できないままに取り組むほうが
むしろ良くないんだよ、と
まず先に、このように言っていただいているのと、言われていないのでは、全然ちがう。

**ただただできないことにオロオロしたり、
先輩に尋ねられないことに動揺したり、
わからないと伝えられず困ったり、といった
“本来看護を行ううえで必要ない葛藤”に
陥って先に進めないよりも、
『わからないことを尋ねていいんだ。ここはわかるけど、これはわからないから、こうやって説明して伝えよう。』
と前向きな形で取り組めるのでは、全然ちがう。 **

新社会人10日目、不安よりも、頑張ろう、という気持ちが少し大きくなった。
こんなことを今言っていて、数ヶ月後には激務でメンタルも体もやられ、
やっぱりつらい...先輩怖い...と震えているかもしれない...。
でも、最初の段階で、ここまで気持ちをあげてくれた、上の方々のスタンスに
感謝の気持ちしかない。

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