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本の感想など。

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240212_「建築家 安藤忠雄」を読んで。

240212_「建築家 安藤忠雄」を読んで。

2008年に出版されたこの本は、安藤忠雄が何を考え、建築の道に入り、それぞれの時代の中で建築空間と向き合ってきたか、を説き明かしています。
40年の建築家人生を、生み出した多くの作品を、一冊の本に集約することは出来ないけれど、あらゆる空間や出来事、クライアントや案件を取り巻く人と、この方がどのように向き合ってきたか?ということは大まかに捉えられます。
決して建築についての本ではなく、ある建築家の自

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□「なんで僕に聞くんだろう。」を読んで。

□「なんで僕に聞くんだろう。」を読んで。

昔から、小説以外の本を読むのが苦手でした。
本屋の平積みを見ると興味は湧くけれど、いざ読み始めても最後まで読み通せない。
無理矢理読んだところで、文字を追いかけただけで記憶に残らない。
そこで、アウトプット(要約)することを目的に本を読み、少し感想も記録するよう、このnoteでトライしていました。
(ここしばらくサボりがちですが)

でもこの本は、意識せずとも心に残る本でした。
それは、これまで言

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□「夢をかなえるゾウ」を読んで。

□「夢をかなえるゾウ」を読んで。

自己啓発系の本の中でも、シリーズものでかつ長年話題に上がり続ける著名な作品。
Amazonプライム会員ならKindleで無料で読めます。
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・ビジネスが得意な人は、人の欲を満たすことが得意。人にどんな欲があって、何を望んでるか、何を求めてるか、それは相手に聞いて回れば良いわけではなく、予想して提案して先回りしなければならない。
・人を笑わせることは空気を作る

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□「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」を読んで。

□「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」を読んで。

フランスの文化や金銭感覚との比較を通して、日本の文化について再認識するエッセイ本。
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・いくらウィンドウショッピングをして、何着試着しようとも、本当に気に入ったものしか買わない、なくても困らないものは買わないのがフランス人。
・肉や魚の焼け焦げや野菜の茹で汁は捨てずにソースに。
・自販機もコンビニもないフランス。フランス人からすれば日本は買いたいのに買えない

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□「いちいち感情的にならない本」を読んで。

□「いちいち感情的にならない本」を読んで。

タイトルを読んで字の如く、感情的にならないため方法が80エピソード程度書かれていました。
ある程度年齢を重ねれば、感情的にならない方法なんて自然と学ぶものですが、気になった部分を備忘録として残しておきます。
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・相手に何かを渡す時、提案する時、「喜んでもらえそうなものを持ってきました」、「いい出来栄えなので見てください!」などなど、相手に喜んでもらえるよう事

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□「30代にしておきたい17のこと」を読んで。

□「30代にしておきたい17のこと」を読んで。

映画SEX and the Cityの中で主人公のキャリーは、
「20代は楽しむ時期で、30代は経験を積む時期で、40代はお酒をおごる歳」
と言っています。
多くの人は30歳前後で自分の人生を見つめ直すと聞きますが、いざ30代になってみると想像とは違う現状に焦り、プライドのせいで20代の頃よりも足踏みすることが増えてしまう場合もあります。
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・可能性が開く1

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□「サピエンス全史」を読んで。

□「サピエンス全史」を読んで。

コロナをきっかけに人気が再燃した歴史書(哲学書?)。
歴史も文化も政治も経済も、総括的に今の世界へつながる出来事がまとめられています。

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第一部 認知革命

人間の赤ん坊は他の霊長類、ましてや他の動物と違い、生まれてすぐには立つことも歩くことも出来ず、敵に襲われても這って逃げることさえ出来ない。
それは人間の特徴である大きな脳と直立歩行が原因で、四足

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□「眼の隠喩」を読んで。

□「眼の隠喩」を読んで。

・はじめに。

人は五感を持つというが、実際のところ情報収集の多くを視覚に頼りすぎている。
反応時間という意味で言えば視覚より聴覚、嗅覚が劣るということは決してない。
けれど、情報を基に思考することに関して言えば、視覚に勝るものはない。
顔認識が一般化され、8Kカメラが実用化される現代でさえ、人間の視覚を介した思考能力を網羅するまでには至らない。
それは非常に曖昧な″感覚的″な分野も含むが、その感

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