見出し画像

「国宝展」で歴史と触れ合ったことを、素直に綴ってみる。

12月に入りまた上野でいくつか展覧会に行ってきたので、本日は先週すべり込みで行ってきた、

東京国立博物館創立150年記念特別展『国宝展』

の記事を書いてみようと思います。


チケット争奪が激戦で、行くのを諦めていたこの特別展。しかし会期延長となったことでギリギリ行くことができました!

いつもながら、私個人の率直な感想を綴ってまいりますので、よろしければお付き合いください。


東京国立博物館 平成館

トーハクに訪れるのは今年の春ぶり!
ここへ来るといつも胸が高鳴ります。

国宝89件が一堂に会する展示ということで話題になり、大きな賑わいを見せたこの特別展。私が訪れた日もたくさんの人が思い思いに鑑賞していました。

『国宝展』ということで、やはり誰もが知るような超有名作品ばかり。実際に実物を目にすることができて私は終始大興奮でした。
今日はその中から、個人的に強く印象に残った物をピックアップしてみたいと思います。

(今回写真がほとんどNGだったので、記事には公式Twitterを引用させていただきました。)


絵画

その繊細さにはっと息をのんでしまったのは「雪舟の水墨画」

人生ではじめて目にしたのですが、対峙して感じたのは "凛として張り詰めた緊張感"。
筆の繊細な動きによって描かれたこの景色は、極小の針に糸を通すような精神力を要したのではないかと、私もつい息をのんでしまいました。

調べてみると、水墨画は禅宗と深い関わりがあり、描くことも修行の一つであったそうです。そして雪舟もその道を究めた方。

今回雪舟の作品は『破墨山水図』『秋冬山水図』の2点が展示され、その奥深い精神性を少し垣間見たような気がしました。

「絵画」で全体的に感じたことは、写真や映像のない時代の「絵」の役割は想像以上に”記録”という意義を大きく担っていたのだということ。

考えてみると至極当たり前なのですが、
当時の何気ない町の様子や、生活様式なども「絵」が残っていないとここまで後世に伝わることはなかったでしょう。

今回の国宝展では、平安から江戸にかけての作品が多く展示されており、長い年月を超えよくぞここまで残ったものだと、改めて感慨深い気持ちになりました。


書跡

「書跡」のエリアは個人的に一番ドキドキした場所でした。

奈良時代の聖武天皇直筆の書や、平安時代の万葉集の写本、平安中期の行政マニュアル最古の写本『延喜式』など、本当に貴重なものばかり。

全体を通して私が思ったのは「仮名文字ってやっぱり美しいな」ということでした。
日本語の流水のようにすべらかで柔らかい音律を、仮名文字は見事に体現しているのだと改めて気付かされます。

今回歴史を肌で感じてみて、何千年も前から使われてきたこの美しい言語の元に生まれて良かったと思う喜びと、日常においても、より言葉に敬意を払い、真摯に丁寧に扱っていきたいという想いが溢れてきました。


刀剣

刀剣は以前も常設展にて何度か目にしていましたが、目の間にするたびに気が引き締まる思いになります。

凛として美しい、と思う一方、この刀はいくつの命をその刀身に刻んだのだろうかと、どうしても「殺傷する物」として強く意識が向いてしまいます。

名刀は名だたる武将の手に渡ったそうですが、きっと刀と共に「意志」のようなものも受け継がれていったのかな、と私は想像していました。

刀はいにしえの時代より、神事や祭礼に使われる神聖な存在です。
対面するたびに、その意味が少し理解できるとともに、存在から発される圧のようなものに気おされ、姿勢を正されるような思いにさせられます。


考古

古墳時代の埴輪、弥生時代の銅鐸、縄文時代の土偶(写真が見つけられなかった…)など、歴史の教科書でよく目にした物もたくさん観ることができました。

総じて、想像以上に大きかったです。埴輪に関しては130センチ程と、子どもの身長くらいあってびっくり。

また土偶ですが、実際に目にしてみて「これは人間ではない」と私は感じました。笑
何のために作られたのかいまだに謎の多い土偶ですが、顔を見る限り私には「宇宙人である」と言われた方が納得できるフォルムで、とても興味深かったです。
(古代はロマンがいっぱいですね!笑)


最後は写真がOKだった「金剛力士像」(大きすぎて二体を一枚に収められず…。)
圧巻の大きさで来場者を見送ってくれました。


終わりに

まだまだ書きたいことは山のようにありますが、長くなってしまうのでこの辺で。

ボリューム満点で大変貴重な時間を過ごすことができました。行けるチャンスが巡ってきたことにとても有難い気持ちです。

2022年下半期は、個人的に上野の特別展が充実しすぎて何度も足を運びましたが、どれも大変思い出深く、また新たな視点の気づきを学ぶ自己成長の機会にもなりました。
(とっても楽しかった…!心がほくほく、幸せです。)



そして今年はもう一つ、東京都美術館で開催中の「岡本太郎展」へ先日行ってきたので、近々記事にしてみようと思います。
こちらもよろしければお付き合いください。


では、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。


この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?