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装い、新たに

こんにちは。
きっかけアクセサリー作家の、音海奏乃です。

今回は、アクセサリーの写真を、撮影しなおしたお話。
今までの写真と何が違うのか。
それは……

On the 固定観念

アクセサリー作家として、販売を始める前からのおつきあい。
それが、写真撮影。
私はこれが正直に言って苦手です。

自分でやってみる前に、まずはネットなどで情報を集めるのですが、どうもうまくいかない

光の角度やレフ版うんぬん、の部分は技術面なのでどうにかクリアできます。
しかし、問題は"魅せ方"にあります。
ここだけ、今日にいたるまでの実に5年くらいしっくり来ぬまま過ごしていました

というのも、タイトルのように固定観念があったから。

アクセサリーを撮るときには!

  1. おしゃれな小物を使う

  2. 素敵な背景(用紙)を用意する

  3. 世界観をしっかりと伝え、統一感を出す

という、この固定観念。これが実に厄介なもので。

小物を使うにも、配置がどうとか、色味がどうとか。
背景も、白がいいとかそうでもないとか。
世界観とか統一感って言われても……(ここは自己責任)

といった感じで、撮ってはみるものの、一向に納得のいかない仕上がり。そのうち撮影そのものが嫌になって離れました

この、固定観念を壊せたことで、自分の納得がいく写真が撮れるようになったのです。

個性と、物語を撮る

思い込みを壊すきっかけになったのは、夜の海をモチーフにしたアクセサリーを見ていた時の事。

今までは、ブランドごとに統一感を持たせた背景で撮影していたので、背景はさわやかな、明るいブルーでした。

海を感じるブランドで作っているのだから、明るい水色で統一するのが当然、と思っていたからです。ブランドごとに統一した背景でなければ、見てくださった方に「ブランドが」分かりにくいと思っていたのです。

けれど、冷静になって、ブランドを伝えるよりも、「そのアクセサリーの魅力」をしっかりと伝えたいと思うようになったのです。

最初に撮影していたのが、こんな感じ。

夜の海イメージなのに明るい……

今日撮影したのはこんな感じ。

ちょっと夜の海に近づいた?

前のほうがいいのに、と思う方もいれば、後に撮影したほうが素敵、という方もいるでしょう。どっちが正解とかでは、ないのです。

先ほどのピアスは、夜の海でしか見られないきらめきを表現したいと作ったもの。私の中のイメージに近かったのは、後者だったのです。

もう一つ、写真を紹介しますね。

悪くはない、と思うけど

撮りなおしたものがこちら。

季節と物語を感じられる1枚に

秋に咲く、しとやかなポピーをイメージしたイヤリングは、思い切って高級感あるベロア素材の上で撮影。
秋冬の季節感と、どこか上品な雰囲気がプラスされた気がします。

今までは、統一感を持たせる=同じ背景で撮影しなくてはいけないと思い込んでいました。

しかし、実際に撮影してみると、基本的な構図が同じなので、そこまで違和感は大きくない。

アクセサリーを、背景に合わせる
ではなく
背景を、アクセサリーに合わせる

そのほうが、いいと気が付きました。

だって、主役は「アクセサリー」と「その魅力」ですもの。

ふくらむ想像、ひろがる魅力

小さなきっかけから、写真撮影に対する気持ちが大きく変わった私。
今日の撮影は、今までよりも気楽に取り組むことができました。

何を伝えたいのかは、文章で表現すればいいとも思っていた私。
けれど、撮り方一つで、作品が自ら、物語を伝えてくれるとは思いもよりませんでした。

アクセサリーを手に取ると、「こんな光景をイメージしていたな」とか、「こんなシーンに、生活に似合うだろうな」とか、イメージが膨らんできます。

アクセサリーが伝えようとしている魅力や物語を、どうしたら表現できるのか。それを考えるのが、とても楽しいことに変わりました。

背景も今まではずっと変えずにとっていましたが、魅力を広げるためには、アレンジしてもいいんだ、と思えるようになった。

使う色やトレーなど、大体のテーマは統一させておけば、あとは自由
パールの配置も、花を添えるかどうかも、全部、自由。

あとは、作品が魅力的になるように、感じたとおりにするだけ

今まで、難しくて嫌になってたくらいの撮影が、こんなにも好きになるなんて、不思議なこともありますね。

これからも、カナ・ノワール堂のアクセサリーたちの魅力を伝えられるよう、練習あるのみです。

きっかけアクセサリー作家
音海奏乃

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