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フランス音楽アカデミーに参加した地獄の夏休み2

おはようございます。プチかなです。

上記の前回の記事に引き続き、
今日はフランス音楽アカデミーの続きを書いていこうと思います。

海沿いの田舎町に現地集合 アカデミーの始まり

さて、初めての独り海外はなかなかハードでした。私はなんとなく、もっと手厚く分かりやすいところから誰かが付き添ってくれる(例えばパリのTGV乗り場からとか)とどこかで期待していたのですが、現地集合

もう地図を見ながらプルプルしてTGVに乗っておりました。
一駅前で何人か楽器を抱えた外国人が降りるのを見て、あれっと思ったり
(彼らが一駅間違えていただけでしたが、)
まぁ やっとこせ現地の無人駅に着くと、アカデミーの人が出迎えてくれました。

ジーザスクライスト!!!

Bonjourも知らないのに仏語で説明会。

さて、まずは荷下ろし。夏休みシーズンということもあり、家を空けているお宅が多いので、そこを現地の人が提供してくれている。
私は広いアパートメントの一階部分にイギリス人のバイオリニストポーランド人のチェリストと一緒に期間中泊まることになった。

(因みにこの時代、私はびっくりするほど外国語が話せませんでした!!)

そしてなんとか、荷物を部屋に置き、係の人に案内されて メイン開催地の音楽ホールへ到着

説明会な訳ですが、全部フランス語。。。分かるわけ無かろう。

幸いな事に、フランスの名門音楽大学に通っている日本人の子がいたので、横にくっついて通訳してもらう事に。(ごめんね。その節は)

・練習時間は最大4時間予約制
・練習場所の地図の配布
・レッスン時間の予約の仕方(先生に直接交渉)
・優秀な学生には期間中多くのコンサート経験が与えられること
・アカデミーの最終日に表彰式

まぁざっくりとこの様な内容でした。

ところで…

あれっ、参加人数が少ない上に、外国人が多い!!

フランスで開催されているので、外国人が多いのは当たり前なのですが、参加人数が異様に少ない!!

なぜならこのアカデミー 参加費が他と比べて断トツで安いのです。なぜって地元で割と有名なアカデミーな上にフランス文化庁?みたいなところが助成金を出していたり、市や色んな企業が支援金を出しているからです。

しかもオーディション形式での選考。そう。。やたらとハイレベルなアカデミーなのでした。

レッスンで、メンタルボロボロに

初レッスン、なんと主催者に当たる大御所先生にピアノを担当していただき、私はもう緊張と高揚感がすごかった。
そして、まず最終日で弾く演奏曲を決めることに。そこで他の生徒さん(中国人の女の子)が私が弾きたいといった曲に対して

「Mais, Monsieur!その曲!私が弾くのよ!それ私の曲よ!!」

はい。これくらいの勢いないといけないよね。もう気合いで圧倒された。

そして、練習してきた曲を先生の前で披露し、あちこち直される。

怒鳴られるのではなく、諭される感じ。で、なんやかんやあり、最終コンサートで弾く曲を初めに話していた曲から変更する事に。

アカデミー中 指が曲がるほど練習しました

というか、曲がりました。(びっくり)

もともと、よく弾き込んでいた曲で、その曲での国内コンクール受賞経験もあり自信はあったのですが…

周りが世界レベルでもう そんな自信とかぺちゃんこに 必死で練習しまくりそれ以外の時間はゾンビのように ベッドに横たわる生活になっていました。

他の生徒さんたちは、ソロ以外にもアンサンブルをしたり、バーに行ったり、海に行ったりともっと楽しんでおりました。

最終日のコンサートにてブラボーを貰う

さて、最終日まで他のコンサートになんて出してもらえず、もう最後の最後にやっとお許しをいただいて、私はコンサートに出演。

無我夢中で演奏をし、奇跡的にノーミスで弾ききって
終わった頃には拍手喝采、アンコールをもらいました。

そして、舞台から降りて呆然としているところに、指導者である大御所フランス人先生が。

そしてニヤッと一言

「Bravo」

はい。これが最高に嬉しい一言でした。

そんなこんなで私の初めての音楽アカデミー経験は幕を閉じました。



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