欧州を見る目
欧州経済は減速しつつも安定していると判断しています。英国のEU離脱(ブレクジット)もあり、欧州の金利とユーロの動向を気にする投資家は多いと思いますが、いまのところ横ばいで安定とみています。まずブレクジットです。合意があるかないかの違いは、徐々に離脱するか、突然するか、の違いですが、経済的な問題は税関を作って関税をかけることで、長い目で見ればどのみち関税はかかりますし、市場に織り込まれていると見ています。長期投資では英国に集中投資していなければさほど問題ではないでしょう。次にドイツです。中国への輸出の減速が言われていますが、実際には幅広く世界への輸出が緩んでいて、世界景気サイクルの減速のせいだと思います。今後、中国も財政効果が出てきますし、米国も消費は堅調なので緩やかに回復すると見ます。フランスは輸出が少ない分ドイツより安定していますし財政政策も機動的です。イタリアは政治が不安定でも金利が下がっており、議会解散などがあっても市場の揺れは限定的と見ます。ドイツとフランスの長期金利はマイナスとなっていてイタリアの金利も急速に低下しています。日本から投資する場合、重要なユーロの動向については、目先は円に対して特に強い材料はなく安定を予想します。総じて、欧州の資産の価値は経済の状況から見ると低位だが安定していると考えています。
〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
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