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ムカつく上司がヒップダウンを引き起こす原因に!?~美尻獲得に食事制限と筋トレだけではダメな理由~

あなたはこれまで、体重には満足しているのに、昔に比べて見た目が劣化したのを実感したことはあるだろうか?

まあ、歳を重ねれば誰でもそうだろう。

(いや、劣化ととらえるか進化ととらえるかは本人の解釈次第でどうにでもなる!!w)

ヒップダウンによって、お尻と太ももが一体化してしまう、女性なら誰でも落胆する現象もその一つだ。

この臀部(桃)と大腿部(もも)が一体化する現象(“ピーチ現象”と名付けよう!w)は、身体の機能的な使い方が不適切な場合に現れるスタイルの乱れである場合が多い。

だから、体重計に乗るだけでは評価できない。

またジムなどでヒップを鍛えまくれば一時的には改善するかもしれないが、ジム通いを止めればそこで終わりになる。

では、どのような過程でヒップがダウンするのだろう?

なぜ桃がももに一体化するのだろうか?

今回はこの“ピーチ現象”について、徹底的に深掘りしていこうと思う。

鏡の中の自分に、お尻と太ももの境目が見当たらない人は(あるいは将来そうなりたくない人は)じっくりお読みいただきたい。

ヒップダウンと骨盤・肋骨の関係


早速だが、かつてはプリっと引きあがっていたヒップが、たるみ、下がり、そげてくるのはなぜなのだろうか?

答えはシンプル。

筋肉の使用頻度が低すぎて、筋線維と筋膜(コラーゲン線維)が衰えていくからだ。

(もうひとつは、年齢を重ねるとともにホルモンバランスが乱れ(テストステロンが減り、エストロゲンが増える)、臀部-大腿部と胸部周辺に体脂肪を溜めやすくなるのも大きく影響している)

だから筋トレで鍛えよう!という考えも悪くはない。

筋トレも絶対にやるべきだ。

だがここではもっと知的で建設的、そして何より重要な問いかけをしていこう。

なぜ、あなたのお尻ともも裏の筋肉の使用頻度は低下したのだろうか?

(ということでなぜなぜゲームのスタート!)

この問いに答えるためにまずは、筋肉がどこに付着しているのかを考えてみよう。

もちろん“骨”である。(厳密に言えば違うが細かいところは問題ではない)

したがって、筋肉が正しく使用されるには、骨格の“正しい位置関係”が必要と言える。

今回のテーマはお尻と太ももなので、これらの筋肉の働きに最も影響を与える骨は“骨盤”が重要というのはイメージしやすい。

そして実際に骨盤が開いた状態(=前傾-外転-外旋)に固定されると、臀部ともも裏の筋肉は“使いづらく”なる。

もし納得できなければ、次の実験で検証してみてもらいたい。

[実験の手順]

①四つん這いになって腰を思いっきり反ってみる(ヨガでいうところの猫のポーズ)

➡すると骨盤は開いた状態になる

➡その状態を維持しつつ右足の股関節と膝関節を180度に伸展する(足を後ろに伸ばす!)

②四つん這いになって腰を思いっきり丸める(ヨガでいうところのラクダのポーズ)

➡すると骨盤は閉じた状態になる

➡その状態を維持しつつ右足の股関節と膝関節を180度に伸展する

[検証]

①と②の時の、お尻ともも裏の筋肉の使用感を比較する。

[結果]

①の時は腰の筋肉がメインに、②の時はお尻ともも裏の筋肉がメインに使用されているのを実感できる。

つまり、骨盤が開いた状態で歩いたり階段を上ったりしても、あなたが引き締めたいお尻ともも裏の筋肉は使われていないのだ。(その分、ももの表側と腰の筋肉が過剰に使われて、前もも肥大や腰痛の原因に、、)

では、なぜ骨盤が開いた状態で固定されてしまったのだろうか?

この答えは無限にありそうだが、ここでは最優先で考慮しなければいけないストーリーを検証する。

骨盤は背骨を介して肋骨と連結しているのをイメージできるだろうか。

したがって骨盤の開きは、肋骨も開きの影響を大きく受けることになる。

簡単に言えば、肋骨が上方に開いている(外旋という)と骨盤も開きやすくなるのだ。

※ここでも納得できなければ先ほどの実験をもう一度思い出そう。猫のポーズ時には骨盤が開き、肋骨も開き、腰も反っているはずだ。

肋骨の歪みと呼吸の関係

そこで次に検討しなければいけないのは、なぜ肋骨が開いた状態で固定されるのだろうか?という疑問だ。

骨盤と肋骨の位置関係が歪む原因を評価する場合、最優先で念頭に置かなければいけないのは“呼吸”である。

すなわち、呼吸の仕方が不適切であれば、肋骨は上方に広がって固定される。

なぜか?

その理由は二つ。

一つ目は、息を吐き切る前に次の息を吸ってしまうこと。(要は呼吸が浅い人)

すると肋骨は閉じきれなくなる。

二つ目は、息を吸うときにお腹が膨らまないこと。(要は腹式呼吸ができなくて、横隔膜が機能していない人)

結果的に、肋骨が上方に過剰に膨らまざるを得なくなる。(と同時に肩首を過剰に使用する)

そしてこの不適切な呼吸を1日約22000回、何年も何年も続けていれば、いずれ肋骨は広がった状態で固定される。

以上の流れが、ピーチ現象を引き起こす原因で最もは良くみられる、1つのありふれたストーリだ。

簡潔に、かつ声高らかに宣言しよう!

「不適切な呼吸の仕方が原因で、ヒップダウンという結果を引き起こす。」のである!!

敵は交感神経の慢性化|ストレス社会を生きる

さてここまでのなぜなぜゲームによって、どのような過程で呼吸の仕方がヒップダウンに影響を与えるのか、お分かりいただけたはずだ。

そしてようやく最後の“なぜ”を出題する時が来た。

なぜあなたは不適切な呼吸をしているのだろうか?

呼吸がおかしくなった、そもそもの原因は何だろうか?

その正体は“交感神経”だ。

交感神経とは自律神経の片割れで、少し難しく思えるかもしれないが安心してくれていい。

メカニズムは非常にシンプルなので。

交感神経とは、「戦うか逃げるか立ちすくむか」の反応と言われている。

つまり、私たちが活発に動いて成果を出したいときに、筋肉や神経系、心肺機能などを興奮モードにしてくれるシステムのことである。

スポーツを真剣にしている時や火事になった家から逃げる時、獰猛な猛獣に追われている時には、何よりありがたいシステムだ。

だがこの興奮モードの状態が毎日続き、スイッチがオフにできないかのように慢性化すると事態は悪化する。

「来週の締め切りのために急いでこの書類を片付けなければ!」

「あの上司ホントにムカつく!」(部下でも彼氏でも旦那でも子供でも誰でもいいが)

「こんなやりたくもない仕事なんてもうやってられない!」

「子ども、老後、健康、仕事、お金、、、不安で頭がいっぱいで何も手につかない!」

このような現代人のごく一般的な環境や状況では、交感神経の出番ばかりになる。

さらに、私たちを追い込むのはこればかりではない。

運動不足、自然との触れ合い不足、睡眠不足、栄養のバランス不足、新しい知的経験の刺激不足、他人との交流不足。

もしくは、スマホ、パソコン、タブレットの見過ぎ、椅子に座り過ぎ、化学薬品まみれの加工食品の食べ過ぎ、ハイヒール、革靴の履き過ぎなどなど。

今ではありふれた日常が、直接的にも間接的にも私たちの交感神経を刺激し続ける。

過剰に緊張した状態が継続し、リラックスすることができなくなる。

そしてその結果、呼吸は浅くなり、回数は増えるし、呼吸をするたびに肩首の筋肉が過剰に使用されるようになり、横隔膜は機能は停止。

最終的に、肋骨が開いた状態で固定されるのだ。

このことが、最終的にピーチ現象を引き起こすのはすでに説明済み。

そう、あなたが日々感じている(あるいは知らず知らずのうちに暴露している)現代的な社会的ストレスが、あなたのヒップが年々ダウンしていく真の原因になるのである。

いや、ヒップダウンだけで済めばいい方だ。

こういった現代的な社会的ストレスに対処しなければ、毎日気分も優れず身体も怠くなり、ホルモンバランスは乱れ、腸内環境もおかしくなり、免疫系の調整もうまくいかなくなる。

最悪の場合、がん、アルツハイマー病、うつ病、心臓血管疾患、高血圧、肥満、糖尿病などのリスクが高まることがあらゆる調査で証明されつつある。

私は怪しい占い師やパワーストーンの売人のように、ただ危機感を煽っているのではない。

科学的な事実に興味があるだけで、それを皆さんにも知ってもらいたいのだ。

自分の力ではどうにもできないことにくよくよと悩み、自分を責めるのはもうよそう!

自分の力でどうにかできることは、必ず存在するはずだ。

そのためにまずは、自身の立ち位置や状況を観察することから始めよう。

でなければ正しい問いかけができない。

そして、正しい自問自答を繰り返したその先に、真の美と健康は存在している。

私はそう考えている。

エピローグ~若さは美しだが、美しさは若さではない~

ところで最近、面白い文献を目にした。

老化についてポジティブな固定観念を抱かせることができれば、身体機能が向上することが、高齢者への研究で明らかになったそうだ。

つまり、歳をとることをポジティブに解釈することは、毎日運動するのと同じような効果あるとも言える。

※YOUNGER – a breakthrough program to reset your gene, revers aging, and turn back the clock 10 years / Sara Gottfried, M.D.

冒頭にも書いたが、老化を“劣化”ととるか、“進化”ととるかはあなたの解釈次第である。

だが残念なことに、TV、ネット、SNSなどの広告では若い子を美の象徴として扱い、高齢者を同じように取り上げることは圧倒的に少ないのが現状だ。

(更に残念なことに、私たち人類の男性の目は若い女性を魅力的に感じるように進化してきているようだ。なぜなら自分の遺伝子を残せる可能性をより高くするのに若さは重要だ。この事実は一旦受け入れるしかない。)

こいった現状が知らず知らずのうちに、私たちの脳内に先入観を植え付ける。

(広告業界が大好きなサブリミナル効果は強力なのだ)

これは一生美しく健康的でいたいと願う人にとっては、完璧に障壁である。

障壁以外の何物でもない。

だから無視しよう!!

世間が押し付ける、無価値なネガティブイメージは完全無視だ。

“若さは美しだが、美しさは若さではない”

-映画:ヘルタースケルターより-

歳を重ねるごとに深く刻まれる味のあるシワと同時に、人間としての“深み”も刻んでいきたいものである。

この記事を書いた神尾健太という人物➤https://wp.me/P9oEaZ-41

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