パッケージを研究するー序章ー
こんにちは,いつも箱のことを眺めている院生です.
先日,学会で知り合った博士の方々主催の勉強会に行って面白かったので,あるもの(エンタメ作品やプロダクトデザイン,食べ物etc)自分の専門分野から考えるとどうなんだろうと思って,これまたシリーズ化しそうですがやってみたいなと思ったので気ままにやります〜.
その主催の方が既に先行事例として映画とご自分の専門分野というアカデミックな視点でnoteに書いていることがあり,とても面白かったのでちょっとやってみようかと思いました.
ということで,まず今日は序章として自分の専門としてどういう視点で語るのかを確認しておこうと思います.
うぬの専門:近代日本デザイン史(大正期),パッケージデザイン(視覚伝達デザイン)
なんですが,今の博士の方法論からすると勉強中であり,パッケージデザインのメディア研究者を目指していることもあって,語っていきたいのは
うぬの専門的着眼点:印刷文化論,メディア論(モノ系,エフェメラ)
ということで,印刷とかメディア,マスコンサンプション的な消費社会の話とかも入ってくるので,大正期の消費社会もメディア論が絡んでくるので包括させていただきました.
印刷文化論は技術史も文化史も両方入ってきますが,主に今はオフセット印刷技法を研究しているのでオフセットが主となるかと思います.たまには比較対象として石版や孔版(シルクスクリーン)の話とか,活版含め各印刷技法が出てくるかと思います.
メディア論に関しても絶賛勉強中なのですが,パッケージデザインを語るために採用したいメディアの言説をきちんと理解する意味でも語ってみたいと思っておりますので,それがまた議論を呼べばまたそれも面白いのかなと思いつつ間違いやこれは違う,という意見があればご指摘いただけると幸いです.鵜呑みにしないでください,という注意点です.
昨日は勉強会で,エンタメ作品としてのアニメーションに出てくる小道具であるパッケージデザインの描かれ方,再現性について発表してきました.2020年現在,実在する場所や空間,モノが登場するような再現性の高い作品をリアリティ派と定義しまして,ジブリ作品「風立ちぬ」を参考に考察して「火垂るの墓」に登場するサクマ式ドロップスについて議論をしました.
もちろん映画作品というエンタメ要素のある作品なので著作権問題や大戦中(WW2)の話を扱っているので時代性など,リアリティ派作品として表現に色々と制約があるのは仕方ないですし監督の描き方の違いなど考慮すべき点は数点ありますが,その中で議論を別の専門の博士生と議論できたのは楽しかったです.
エンタメ作品をアカデミックに解き明かす昨日の勉強会は,普段何気なくみているアニメーションや映画を新たな視点に導いてくださった貴重な機会でした.他にも私の好きな時代性や興味あるエンタメ作品として「はいからさんが通る」とか「ベルサイユのばら」とかその辺りをアカデミックに分析してみたいと思いますし,なんならエンタメ以外にもモノ(object)に対して,今まで培ってきたデザイン史や視覚伝達の視点からもアプローチしてみたいと思います.
先日,誤植が多いというだけで再投稿論文が返却されたりラボの先生方には「誤字脱字の女王」という不名誉な称号をいただいているので,今年はその称号を捨てる,払拭することを目標に色々noteも論文も書いていけたらと思います.
どうぞ空き時間の気まま更新になるかと思いますが,面白くても面白くなくてもアウトプットのために続けていこうと思うのでご興味のある方お付き合いくださると嬉しいです,励みになります笑
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