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ボヤキ漫才はドツキ漫才より好き~詩と雑録

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つぶやき、ヘボな詩の、はきだめです。はあ~
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#亀井水

終日の雨がやみ
大阪の夜は春の寒波に
空の底がぬける
ああ暗いね宇宙は
人類の叡知も凍りつく
物理学の百年の定説がくつがえるかも
重力と時間の理論が懐疑に震える
老人の心は嬰児のごとく
うつろな虚空に遊ぶ
そうね
亀井水の亀形水盤の姿を見定めた
二十年まえのように
時代は再生する

詩ひとつ~21世紀おじん

詩ひとつ~21世紀おじん

20世紀のなかばに生まれ

僕の20世紀末は断酒することに

たどりついた

21世紀の扉は

亀井水との出会いで開かれ

1400年の歴史のフィールドが

新時代とともにあたえられた

新たな時代はしかし

古い時代の断末魔が

うごめく

断酒に失敗した病者のごとく

悔恨は癒されず

繰り返される前世紀の惰性

いまだ時代は転換せず

歴史を語る言葉をみいだせず

未来を語る硬直した語彙

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思い込み。
四天王寺の名物は亀の池。戦後、平和ラッパさんの漫才で刷り込まれた。テレビの影響力絶大。
亀井水までが亀の池と呼ばれる。
文化人や学者でも、四天王寺で亀の池を見て、亀井水は見ずに帰る。
平安時代からの歌枕である亀井であると教えられ、晴れ晴れとした表情になる人が多い。が。

人は見たいものしか見えない

人は見たいものしか見えない

亀井堂にお勤めさせていただいた十年

毎日水盤に足も顔もありますと

話つづけていた

本当に気がつかないで放置されていた

学者も新聞記者も熱心な信者さまも

ただの水盤だとしかみえていなかった

目に映るすべてを意識すると

整理がつかなくなる

あらかじめ見たいものしか見えない

生物の自然な防御である

しかしそれで凝り固まったら

偏見しかもてない

街の路傍の道祖神なんか誰も意識しない

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真東で30度の角度になる太陽が
亀井水を輝かせる
春の穀雨と秋の処暑
穀物の生育と収穫への祈り
亀井水がお堂で囲われていなかった
平安時代末までは観察できたはず

春寒し藤の花咲く浮き世には
虚飾のかぜに身をひそめたり

すがりつきしだれるばかりの花なれど
かぜにゆられて命いだける

藤原の栄華のおごりものがたり
亀井の水に罪をそそげる(栄花物語)

20年前、亀井水に出会いました。
10年前、あの大津波の荒ぶる水に、水の信仰を、根本から考え直すことになりました。
6年前、長いレポートを書きました。
3年前、フェイスブックが使えるようになり、すこしづつ話を広げてきました。
また、その間水都大阪市廃止策略へ抗いました。
まだまだ