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中国上海の新天地がプロパガンダの街に変貌していた件。

久しぶりの上海。2018年あたりには上海でよく上海を訪れていた。しかしながらタイトなスケジュールだったため観光地に行くことはあまりなかった。

今回いくつかのThe観光地的な場所へ行ってみた。下記の動画内では、夜の人民広場~南京東路、田子坊、新天地を訪れている。いつものようにカメラを握りしめながらボヤいて散歩した。

▼中国恒大集団が米国で破産申請する中で光と影を体感。


光の中で淘汰された闇と新たな闇

上海の継続的な景気の良さも感じながらも、始まった不景気さも感じた。新卒は20%が無職だという。数年前から躺平族(寝そべる族)という言葉が生まれているような時代背景も影響しているだろう。どうせ頑張っても資本主義の中で淘汰されるし、共産主義の中で報われることもないといった思想だろうか。

人民広場から歩いてみた。以前と異なるのはやはり外国人の少なさ。それでも人だけはいると昔から言われる中国だけあって、地方からの観光客は多かった。また、以前と比べて改装されて綺麗になっている建物も多い。
一方でいくつかのビルは営業してなかったりもして暗さも感じた。冷静に考えれば数ヶ月前までロックアップされていた街なのだから、それもしょうがないのかもしれない。何か補助金があったわけでもなく、給料が出なかった人たちも少なくない。そのため、できる限り節約をして買い物はしない人が多いとも聞く。同時にネット購入がさらに進んで、リアルでの買い物の必要性が薄れてもいる。このようなことは観光地であれば尚更なのかもしれない。

偽ミッキー時代の生存は不可能

数年前には、多くのゲーム日系企業が中国進出を試みた。しかしながらゲームシステムなどの文化慣習、組織マネジメントなど多くのハードルがあり軒並み失敗した。そのハードさをくぐり抜けたのは、バンダイナムコやDeNAぐらいだろうか。

どちらにも共通しているのはIP。DeNAはプラットフォーム構築からIP戦略へ変更して、スラムダンクなどヒットを生み出していったし、バンダイナムコは会社の組織編成も行いながら、今ではキャラクター関連のビジネスを強めている。人民広場~南京東路にはフィギュア屋さんもある。
カプコンは、もはやゲーム事業を飛び越えて、キャラクターのグッズ販売を行なっている。さらにはコナンなどのようなキャラクターは、コラボカフェを行なっていたり。

映画「君の名は」はもっと版権側が利益を得られたよねとか、旅かえるはもっと儲けられたねとか、そんな話もあった。そういう事があったからこその今が積み重なっていくのだろう。エンタメやIPなどには良い市場になってきたのかもしれない。

もちろん数年前に、突然アイドルオーディション番組などがなくなっていったように、IP関連にも中国らしく突然のメスが入る可能性もあるのだけれど。

知的所有権(IP)は一般に「心の創造」に言及するものとして述べられる。 それには発明、文学と芸術作品、それに商業に使われる象徴、名称、イメージが含まれる。 知的所有権(IP)は特許、著作権、商標などによって法律で保護されている

中国企業自体も、ゲームの運営権を買う時代から、自分達で作る時代になった。これは、IP関連もそうで、POP MARTは、ストアをプラットフォームにしながらフィギュアを販売している。日本でもすでに多くの店舗を展開している。また、アイスクリーム屋として世界展開している雪だるまのキャラクター蜜雪冰城(Mixue Bingcheng)もIPとして打ち出しているメーカーもあったりする。

パクればいいやの時代は完全に終わった。パクる側のリテラシーや取り締まり以上に、正確には、購入側のリテラシーが追いついたのかもしれない。一部WEBの規制は中国なのであるにせよ、情報量が異なる中で育った若者たちからすれば、ミッキーマウスと偽ミッキーマウスは明らかに違う。本当に以前は、偽ミッキーを見てもそれを偽物だと分からなかった(全員ではないだろうけど)。まだまだ荒削りではあるけど、都市や国の発展の流れは似たようなものなのかもしれない。日本のビックリマンのロッテに対してロッチなど僕と同じ世代はちょうど同じような経過を感じて育ったのではないだろうか。

新天地が変貌していた

新天地へ地下鉄で向かった。駅名が異なっていた。一大会址・新天地。まさかねーとは思ったけど、そのまさかだった。
動画にあるようのプロパガンダ的な建物ができていた。あのオシャレなテラスが多い新天地が、地方から集まった観光客で溢れていた。
共産党第一回大会が行われた場所と書かれた石碑がある。子供は敬礼してる。僕は戸惑った。共産党は人民にストレスが溜まることが最も恐い。アメリカではなく、内側からの崩壊が恐い。特に貧困層や地方の人間の数の方が多い。そのため、内部のストレスが溜まれば、尖閣諸島の時のように日本側へ矛先を向けたり、台湾などに矛先を向ける工夫が必要になってくるわけだ。
だからこそ、地方でこのような博物館のようなものが多く作られたという話は聞いていた。そのため、構造はすぐに理解できたけど、あの新天地がまさか…とビックリした。

既視感のある観光地

中国の観光地は、どこか既視感のある場所が多い。そのため、中国人の国内観光旅行も秘境のような場所を訪れる人が少なくないらしい。田子坊は、以前に増して、ただの観光地になっていた。
以前は少しハイセンスなものが売っているような場所だったのだけれど、今ではただの観光地でしかなかった。当時イケてる経営者はイケてなくなったのか、イケてる人たちは時代の流れを感じて移転してしまったのだろうか。

常に変化する人や場所

ただThe観光地を見て回るだけのつもりだったけど、結果手には、相変わらずだなと思った。答えにたどり着かない哲学のような感覚、僕をあきさせないね中国…w


中国恒大集団の破産申請から考える中国の一歩先の未来と現状

今中国に入国するなら

中国で観光ビザ無しで今入国したいという人におすすめの記事。noteの中にはトランジットビザを体感した動画を貼り付けてあるので、参考になると思います。

入国した後の支付宝などのモバイル決済や滴滴などの配車を使いたいなら

有料記事にしてありますが、僕自身が体感してきた手法をまとめました。web上で検索したり現地で確認したりと結構な時間を使った上での内容です。安心して入国したい、時短したいという方にはオススメ。

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亀貝 康明(KAMEGAI YASUAKI)
株式会社サンゾウ 代表取締役

新潟で株式会社サンゾウを創業して、地方発ベンチャー企業として日々拡大中。元CAPSULE Inc.取締役。上海、台湾在住歴あり。中華圏やアジアを中心とした海外生活や海外ビジネスに関しても発信中。Twitter→https://twitter.com/kamegai_sanzo


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