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【エッセイ】僕たちは、何を卒業すればいいのか。

※この記事は、1500文字程度あります。このことを考量して、読み進めていってもらえると、よいかと思います。


3月といえば卒業シーズン

もう3月ですね(いや、すでに中旬すぎてますけど)。

正月に、正月気分を味わっていた頃がなつかしいです。

季節の変わり目であり、社会の空気も変わっていく季節。

むかしむかし、学生の頃の僕は、やっと監獄から抜け出せるといった意味で、めでたい季節だったかもしれません(笑)。

皆さんにとって、卒業は、いい思い出もあると同時に、イヤな思い出もあることでしょう。

普通に卒業して、ぽかーんとしている人たちもいるかもしれませんね。まあ、いいでしょう!(笑)。

そんな季節を、現在僕たちは、通り過ぎています。

卒業する学生とは違う社会人は、いったい何を卒業すればいいのか。

ところで、すでに卒業しているような社会人などは、いったい何から卒業すればよいのでしょうか。

色々なワードが思い浮かぶかもしれませんが、あえてここでは、口に出さないことにしましょう(言いなさいよ笑)。

学生たちは、まあ要するに、社会に飛び立つわけですから、僕らも広い世界に飛び出した方が、よいのかもしれません。

広い世界は、案外身近な場所に存在すると思いますよ。

例えば、読書をしても、普段の自分が知らない世界を見せてくれます。

普段はあまり見ないNHKの教養番組を見て、自分は4月からこんなことをしてみようかな、と考えるきっかけをもらえる、かもしれません。

学生たちが卒業式をむかえる様子を、ニュースで見て、逆にこちらは何を卒業すればよいのか、と考えさせられます。

僕たちは、それぞれの卒業を果たしていく。

卒業とは、過去とのけじめとも、言えるかもしれません。

過去といったら、もしかすると、イヤな過去が多いかもしれません。

そんなヘビーな過去という錨を上げて、僕たちは出港します。新たなる場所へ。

卒業して、様々な困難にぶち当たり、こんなことはイメージしていなかった、しょげ帰る日もあるかもしれません。新たなる場所に到達する前に、船が嵐に遭って難破してしまう可能性もあります。新たなる場所に住んでいた原住民に反発される可能性もあります。下手したら、もとの場所に追い返される可能性もあります。甲板に出て、透き通っている水の中を泳ぐ魚に夢中になっていたら、頭から海に飛び込んで溺れ、仲間に助けられることもあるでしょう(ないか、そんなの)。卒業して、未知なる場所に到達する前に、仲間と入念に地図を確認して、慎重に目的地にたどり着く人たちもいるでしょう。あるいは、確認したとしても、船が途中で難破する可能性もあるかもしれません。そもそもの船が、中古で買った不安満開の船だったという事実が発覚し、仲間同士でケンカする可能性もあります。その結果、当初卒業した半分の人数しか、未知なる場所に、到達できないかもしれません。エトセトラ、エトセトラ(ぶるぶるぶる)。

けれども、この季節に卒業した皆さんは、卒業した方がいいのか、と迷った方たちは、卒業しようと意気込んだ方たち、卒業できなかった人たち、すべての方たちは、生きているだけで立派なサバイバーだと思います。

これまでに、すでに、色々な難所を、絶対乗り越えているはずだからです。

だから、自信を持って、誇りを持って、未知なる場所へ、たとえ1歩ずつでも、後退してもいいから、そこに居続けることができたなら、強風の中で、耐え忍んでいたら、それで僕は充分だと思います。

ということで、ここまで聴講してくれた皆さん、どうもありがとう。あくびをしている皆さんも、どうもありがとう。

校長先生の長話っぽい長話を、これにて終了させていただきます。

皆さん、おめでとう! そして、行ってらっしゃい。



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おわり