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【後編】Life Quest~釜石で〇〇する人たちの多様な生き方〜第14歩目「釜援隊流 "黒衣"に徹する復興まちづくり」×二宮雄岳

本記事は、岩手県釜石市で人生を探求し生き方を自分でつくることに挑戦し、様々な活動に取り組むゲストの生き方に迫っていくイベント型オンライン番組『Life Quest』の内容をnoteに転載しています。         
今回は、2020年12月14日に実施された第14歩目「釜援隊流 "黒衣"に徹する復興まちづくり」に取り組む二宮雄岳さんをご紹介します。実際の放送については、こちらよりご覧ください。

戸塚)後半は、二宮さんご自身のお話をお聞きしたいと思います。今回も人生の転機になった場所に★をつけて頂いているのでそこを中心にお話をお聞きしたい思います。

わたしのLIFEQUEST

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戸塚)全体的に、浮き沈みの激しい高校・大学時代を送られてますね!

二宮)そうですね。

東日本大震災

戸塚)その後、会社勤めの中で現場第一線でいらっしゃって、東日本大震災が起きて、これからの生き方に悩むとありますがこの時期について詳しく教えていただいただけますか?

二宮)この時期、年齢も人生の折り返し地点になっていて、これまで通りの会社員生活をなぞっていくということが考えずらくなっていました。ちょうどそのころ30年来の友人が病気で亡くなってしまいました。その時「彼がこれから先、何をしたくて、できなかったんだろう」と彼の顔を見ながら思いました。また、同じぐらいの時期に東日本大震災があり、当時私は神奈川県にいたので、被害はありましたが、釜石のような直接的な被害はありませんでした。なにかやりたいと思ったことっていつできるかわかないと思いました。もちろんこの考え方は贅沢なものだとも自覚していますが、考えていることを吐き出してチャレンジしてみようと思いました。

これまで、決められそうで決断ができなかったのですが、今回は決断をしてみようと思い、家族に相談して釜石に行くことを決意しました。その時、家内が「今度は自分で決めたんだね」といってくれた言葉も大きかったです。

戸塚)今までの二宮さんの生き方を見ていたからこそ、背中を押してくれたのかもしれませんね!素敵な奥さんですね!ある種、初めて能動的に決断をしたというのに近いのですね!釜石にいらっしゃってからのご説明をお願い致します。

退職して、釜石へ

二宮)釜石に親戚もいなくて、全く知らない土地にご縁があって誘っていただいて釜石に移りました。

しかし、「そもそも復興ってなんだ?何がどこまでできたら復興なんだ?」着任して1ヶ月、毎日被災地の現実をみても一向に答えは見つかりませんでした。考えあぐねていたそのときに参加したクリスマスイベントで出会った被災者の言葉があります。

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クリスマスツリーにかかっていたカードです。言葉だけだったものがこのカードを見た時に、仮設団地に住まれていて、様々なものを無くされた方たちなんだということを実感しました。また、被災者の方々から「どこから来たの?」と聞かれ、「神奈川です」と答えると、「わざわざ遠い所からご苦労様。神奈川より寒くて大変でしょう」という言葉を頂きました。いやいや声をかけてくださった方の方がよっぽど大変ですよね。被災者の方が私たちのことも気遣ってくださることは、その根底に元のように地域に戻って生活をしたいという気持ちであるということも認識して貫かれたような感覚になりました。

この方々の為に自分には何ができるのか考えた時に、より良い選択をしていただく為のお手伝いをしようと思いました。私たちは、復興に関わる自分たちのことを自分事と捉えて、自分の責任で活動していく人をつくることによって持続可能な地域を作っていくことだと考えています。釜援隊がいなくなっても自分たちのことは自分たちでやっていくことができる環境を作っていくためにどうしていくかということを考えました。だからこそ、何のためにやるのか、必要なのかを質問投げ続ける=決意を迫るために一石を投じることだと決めてそれ以来こういったスタイルを貫くように頑張っています。

あなたにとって釜石とは?

仕事場

二宮)縁のゆかりもない地域に転勤で来て、しっかりした仕事をするという意味でこのようにしました。

あなたにとって人生の道しるべとは

男子一生の仕事がそうやすやすと出来上がると思っているのか、馬鹿

これは武者小路実篤さんの言葉で、この二年後に亡くなるのですが、この心構えが素晴らしいと思いました。やった気になるのが、一番いけないと思います。この言葉は心持として、大切なものだと思っています。

戸塚)二宮さん、ありがとうございました!

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