【カレー研究家・水野さんから学ぶ】香りが閉じ込められたキーマカレー
うだる暑さですね。外出すれば太陽の餌食になる、この気候。キッチンでも火を使うのが億劫になりませんか?ここのところは、カンタンなものしか作っていませんでした。
そうして日々の食がおろそかになれば、反動でおいしいもの食べたくなる私。食欲を掻き立ててくれるスパイスの力を借りて、そろそろ作ろうかとカレーのお時間です。
これまでのあらすじ
スパイスに使い慣れてきて、自分なりの調合で作ったのがチキンカレー。しかし、いくつもスパイスをブレンドするも、同量の配分でカイエンヌペッパーにやられる。(つまり、単に辛いだけ)(それはそれでバクバク食べたんだけど、笑)
参考レシピ
基本的に、かしこまらず楽しんでいこうというスタンスです。ただ、実践が先行して迷子になりつつあったので、今回は本から学ぶことに。
先日手に入れた水野 仁輔さんの「スパイスの教科書」。カレーづくり以前にスパイスについて語られており、切り口がいくつもあっておもしろい1冊です。こちらのレシピを頂戴しました。
前回は「からい!」だったので、今回は「うまい!」を目指します。テーマはキーマカレーでいきましょう。
キーマカレー作り
玉ねぎを炒める
玉ねぎをまるごと1つ。不作の影響で、まだまだ高値が続いていますね。30分コースかな、と覚悟して黒々するまで炒めます。
米はお隣で浸水、炊き始めてカレーとの同時ゴールを目指します。
ニンニクとショウガを加えて炒める
ここで、すりおろしたニンニクとショウガを入れます。「すりおろし」指定なのは、キーマカレーの仕上がり(舌触り)でも考慮しているから?でしょうか。ほかのカレーだとみじん切り指定なんですよね。
ニンニク・ショウガを入れるタイミングで水を少し足します。おそらく、焦げ防止かと。以前、YouTubeでカレー作りの下調べをしていたとき、同じやり方をしていました。
手段を知れば目的もセットで知りたくなるのは、性分なのか、ここ数年で習慣づいたのか。断片的に得た知識をつなぎ合わせつつ、研究は続く…。(たのしい)
スパイスを配合
今回は、レシピに沿ってスパイスを調合です。
コリアンダー(3)
クミン(2)
ターメリック(0.5)
カイエンヌペッパー(レッドチリ)(0.5)
ガラムマサラ(少々)
ガラムマサラはこのたび仲間入りしました。これ自体が、スパイスのブレンドなんですってね。奥行き増すことまちがいなしかな?
コク出しのトマトペーストを入れる
ベースの玉ねぎに対して、旨味を加えていきます。お決まりのトマトです。
レシピはトマトケチャップと指定。ただ、ケチャップは日頃の出番がないのでトマトペーストを使ってみました。カレーに限らず、入れるだけでコクがアップするという優れものらしい。使い切りサイズで使い勝手いいですよ。
そぼろ状のキーマカレーだから、水分の多いトマトそのままやホール缶ではないのかしら?もしも、トマトホール缶の指定ならトマトジュース、トマトケチャップならトマトペーストと代替品を使うのが便利そうです。
ひき肉・スパイスを入れて炒める
あいびき肉は500g(3〜4人前)を用意。かなり多めです。
ひき肉を1分ほど炒めて、じんわり油が出てきたらスパイスを入れます。
もろもろ入れて、弱火で加熱
しょうゆと赤ワイン(はないからお酒にした)を入れたら中火で煮立たせる。ヨーグルトと顆粒コンソメを入れて弱火へ。
ふたをして15分ほどクツクツ。さて、どんな出来になるかな…。あ、グリーンピースは苦手だから入れてません!
キッチンにうっすら漂うスパイスの香り。スパイスの歴史を紐解くと、1600年ごろの大航海時代の話に行き着きます。輸出入を巡っては大金が動き、争いまで引き起こす。良くも悪くも時代を作ったアイテムがスパイスなんですよね。
スパイスの貿易を行った東インド会社といえば、株式会社の生まれ。多くの人と物資・船といったリソースが必要だったのが大航海でして、株式会社という制度が生まれたそうです。とんでもない資金を集めることには頭を悩ませたでしょうに、博打になりかねない一大事を制度でカバーした大発明です。
ナポレオンがアメリカ大陸発見!とか、喜望峰に到達!とか、偉業に注目されますが、その裏では恐怖に怯えて挑戦を断念したり、大金が動いて破産して、、、と失敗もあっただろうに。
とまあ、たまたま同日に手にした別の本「働き方の哲学」がスパイスの話にリンクしていたので、みなさまにちょっとお披露目させていただきました。笑(働くってなんだろうな〜)
さあ、できたよ〜。
香りもそうだけど、しっとり加減に驚き!ごはんにキーマカレーをよそって、真ん中には卵黄をのせたらできあがり。
めしあがれ!
スプーンでざくざく。映えてるね、いいね。
ひとくちで想像を超えてきました。
以前、適当にネットで調べてキーマカレーを作ったことがあったんですけど、別物でした。当時は脂が出ちゃってべチャっとしてた&肉がボソボソだったんです。今回は、しっとりジューシーで肉が旨味&香りをまとっている!スパイスは主張が絶妙で、香り高い。
しっかり工程を踏めば、わたしでもこんな美味しく作れるのねと驚きでした。いや、レシピの完成度が高いんだな。笑
自分好みの味を開拓するのもいいけど、まずはレシピに沿って基礎作りですかね。まだまだ先は長い…。笑
【番外】チキンカレー
欲張りなわたしは、お隣でチキンカレーも作っておりました!
はじめに炒めていた玉ねぎは半分ずつ使ってます。スパイスはこの4種。
スパイスが足りない!という誤算がありましたが、主要メンバーを入れると案外なんとかなったチキンカレー。スパイスの妙技ですね。
キーマカレーに比べると、エスニック感が満載でクラクラしました。何度か作ったけど、スパイスの調合はまだまだピンとこないです。研究は続きます。
クミンは今回で使い切りました。
購入当時は○○○臭に涙目でしたが、今では「こんなもんか」と嗅げるようになりました…!!(慣れってすごい)(慣れって怖い)
まだまだクミン風味♪的な料理には手を出せませんが、第1章を終えて、new chapterへ。。。ぜひ、見守ってください。笑
ごちそうさまでした。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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これまでのスパイスカレー旅はこちらからどうぞ。