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心理職のためのエビデンス・ベイスド・プラクティス 原田隆之 金剛出版

今年読んだ本ジャンル別ベスト・オブ・ベストを発表しています。

本日は自然科学部門。心理職のためのとなっていますが、心理職じゃない人にとっても勉強になる本です。

エビデンス・ベイスド・プラクティスという言葉はあまり聞き慣れない言葉だと思いますが、エビデンス・ベイスド・メディシンという言葉はご存じの方が多いのではないでしょうか?頭文字を並べるとEBMとなり、「科学的根拠に基づいた医療」という意味になります。したがって、エビデンス・ベイスド・プラクティスは「科学的根拠に基づいた実践」という意味になります。

TVによく出演している各界の専門家の方々は、科学的根拠に基づいた知見を私達に提供してくれるはずなのですが、実はそれが大ウソだということが、この本を読めばわかります。

それは質の低いエビデンスをベースとした話を、さも最先端の知見のように話をしているケースがほとんどだからです。

エビデンスのレベルは以下の順番です。下にいくほどレベルが高いエビデンスになります。

レベル1:専門家の意見(学者の個人的な見解レベルだから信憑性が低い)
レベル2:事例研究(ある事例で出た結果だけ。全部にあてはまるとは限らない)
レベル3:観察研究(他の研究結果を総合的に判断。そこそこ信頼できる)
レベル4:準実験(臨床試験。ランダム化しない分、不正確になる可能性あり)
レベル5:ランダム化比較試験(RCT)( もっともレベルの高い単独の試験)
レベル6:RCT系統的レビュー(メタアナリシス)(RCTを組み合わせて評価する最もレベルの高い研究)

つまり、レベル6のエビデンスをベースに議論をすべきなのに、それ以下のエビデンスで、それが正しい、みたいな話をするからダメなのです。そして、専門家ではない私たちは騙されるわけです。

私は、過去30年、医療業界で医療機器や医薬品の開発に関わる仕事をしてきたので、身にしみてよーくわかります。

そんな現代医療をテーマにした読書会なども開催したいと思っています。

まちライブラリー@梅田茶屋町FUNZにはいろいろな医療に関する本がたくさん置いてあります。ぜひ、おいでください。

1月末まではオープン記念でライブラリースペース、レンタルスペース共無料でご利用できます。

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