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向き合うことの大切さ:ベテランと若手間のコミュニケーション

社会人として十数年の経験を積むと、ベテランの立場になり、職場での若手とのコミュニケーションには特別な注意が必要です。特に、様々な「ハラスメント」への敏感さが求められる現代では、オープンなコミュニケーションを取ることが難しくなっているように感じます。しかし、そのような状況でも個々に対する適切な接し方を心がけることが重要です。


個別の配慮の必要性

よく「Z世代は飲み会が嫌いだ」と一括りにされがちですが、本当に全員がそのような傾向にあるわけではありません。5人の若手がいれば、それぞれに異なる価値観や好みがあるはずです。こうした個々の特性を理解するためには、ただ会話するだけでは難しく意図を持ったコミュニケーションも重要です。

コミュニケーションの質の向上

私は、仕事の話をする前に、例えば「当社こういった背景で利益を上げ、この仕組みで効率化されているため、競合との差をつけています」といった、組織内部でなければ分からない情報を共有することから始めます。この会話は相手が知らないと思われる情報の提供で、それによって相手は知識をインプットし思考しはじめます。

経験と知識の共有

知識や経験の共有は、互いの認識を深め、コミュニケーションの質を高めるうえで欠かせません。ベテランと若手の間に存在する経験のギャップを埋めるためには、若手に「俯瞰的な視野」を提供し、全体像を掴む手助けをすることが大切です。

網羅的な視野の重要性

経験が浅い若手スタッフは、限られた情報や経験の中でしか物事を考えられないことがあります。そのため彼らが直面する問題解決のアプローチも、その経験の範囲内で制限されがちです。しかし、仕事の多くは部分的な知識だけでは完全に理解することができず複雑です。ここで重要になるのが、「網羅的な視野、視座、視点」の育成です。

網羅的な視野とは、個別の事実やデータポイントを超えて、関連する全ての要素を包括的に見渡す能力を指します。この視野を持つことで、若手スタッフは単なる情報の受け手ではなく、情報のつながりや影響を理解し、より良い意思決定ができるようになります。

視座は、物事をどの階層から見るかを意味し高い階層と低い階層つまり、具体↔抽象を行き来して、包括的に理解できるようになります。

視点は、特定の状況や問題に対してどのような考え方をするかということです。例えば、売上減少をただ悲観するのではなく、それをビジネスモデルの見直しや新しい市場への進出の契機と捉えるなど、ポジティブな視点を持つことができれば、より建設的な解決策が見つかりやすくなります。

これらの視野、視座、視点を網羅的に理解することで、彼らは単に指示を待つのではなく、主体的に課題に取り組み、解決策を提案できるようになります。ベテランが積極的に知識と経験を共有することが若手の成長を促し、組織全体のパフォーマンス向上にもつながるんだろうと思っています。

「網羅的な俯瞰の範囲」があれば、仕事を主体的に理解しようとして、ベテランとも会話がマッチしてきます。

まとめ

仕事において向き合うことは、相手の頭にある地図やイメージを理解し、共通認識をどれだけ持てるかにかかっています。相互の理解が深まれば、会話のレベルが上がり、その結果仕事上の信頼感が生まれ、若手とのコミュニケーションがどんどん円滑になるのではないかなと感じます。


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