”感動”した話
ある日、名古屋にある大手Y楽器店に行きました。
私は、趣味でフルートをかじっており、時々楽器店に行くのですがその日は、ふと目に入ったスティック(ドラムや太鼓をたたくやつ)を手に取り、1本だけ買おうと思ってレジにいきました。
「お客様、申し訳ございませんが、このスティックは2本セットでの販売になります」とのこと。なるほどごもっとも。「1本だけご入用なのでしょうか?」、「ええ、仕事で疲れた時に机の上の本だの何だのをたたいて、気分転換しようと思って」、「そうでございますか・・・」。
仕方がないので、元の棚に戻し、フルートの備品を買って帰ろうとすると、「お客様、どうぞお持ちください!」と、先ほどの男性が、1本だけ手渡してくれました。「あー、どうもありがとうございます。おいくらですか?」、「結構です、どうぞお持ちください」。
私は、ちょっと感動しました。ですがその後のもう一言に、心から感動しました。その、店長と思しき男性は最後に、「お仕事頑張ってください。」と言いました。そのころは毎日忙しく、大変疲れている頃でもあったので、この言葉が胸に染み渡り、涙が出そうでした。
この男性のような応対の仕方は、ビジネス界での「お客様第一主義」といった物とはまったく次元の違う、もっと深い意識から出てくる行動だと思います。こういう人となりが、ビジネスの明暗を分けるのかもしれません。
分かりやすく経営に対する思いを伝えたい