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【レジから檄①】発見のある店作り|新文化◆2006年1月19日号 8面

新文化◆【レジから檄】2006年1月19日号 8面

発見のある店作り 

 ども、「昭和生まれ」という言葉に重みを感じてきた今日この頃のスズキです。
 このたび「レジ檄」を執筆することになり、スズキのようないいかげんな人間に原稿を任せる新文化さんの懐の深さと無謀さにただただ飽きれるばかりです。そんないいかげんな人間の発言を不幸にも読んでしまった方が新文化さん以上に懐の深い人であることを祈りつつ、これから六回にわたりレジ檄を執筆させていただきます。
 さてさて、来年二〇〇七年は戦後ベビーブームの世代。いわゆる団塊の世代の定年退職が本格的にはじまります。各業態でその団塊の世代の方々向けに様々なサービスや、商品を提供しようと盛りあがっているようです。
 んじゃ書店はどうするべ? と考えると幸運にも書店は直接的にも間接的にもすべての世代の趣味嗜好に対応できる業態なんですよね。そんな強力な武器を持つ書店として二〇〇七年に向け何が出来るかと考えた時、私は「提案」だと思っています。趣味の提案、生活の提案、仕事の提案。すべての世代、多様なニーズへ対応できる業態だからこそ出来る書店の「提案」。
 私の店では「発見のある店作り」をコンセプトとしています。発見とはなにも面白い本やためになる本の発見というだけでなく、「提案」により定年後の生活、今後の生きかたまでを「発見」できる場所。そんな店を目指すことを今思いつきました、はい。それには商品知識だけでなく、さまざまな情報を吸収し売場へ反映していかなければならないですが。多様なニーズに対応できる書店は逆にニーズが多様過ぎてターゲットを見失いがちになることもありますが、それだけ自由度の高い業態ということもいえるし、だからこそ楽しいと思いますけど、私は。
 以上、来たる二〇〇七年に向けポジティブシンキングなスズキでした。
 
今回の一言
 「団塊の 世代と十把一絡げ 恨むなら堺屋太一を恨みなさい」。

ではまた。

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