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世界はすべてバラエティになる

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cakesで連載の「世界はすべてバラエティになる」12回よりこちらでやっています。基本無料、ときどき有料です。 「どんどん世界は多様化(Variety)する」という意味と願望と… もっと読む
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#文化資源学

「東大に入学してわかったこと:30年前の大学生活と今の社会人大学院生!」

「東大に入学してわかったこと:30年前の大学生活と今の社会人大学院生!」



バラエティプロデューサーの角田陽一郎と申します。
TBSテレビで『さんまのSUPERからくりTV』や『中居正広の金曜日のスマたちへ』を作っていたバラエティ番組のプロデューサーです。2016年末にTBSテレビを辞めて、現在はテレビのバラエティ番組だけでなく、あらゆるビジネスを色々エンターテイメントにプロデュースするという意味で「バラエティプロデューサー」と名乗って活動してます。

県立千葉高校

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今年学びたいこと、それは教えること

今年学びたいこと、それは教えること

バラエティプロデューサーの私、角田陽一郎が2024年に「学びたいこと」、それは「教えること」です。
学びたいことが教えることだというのはちょっと矛盾している気がしますが、順を追って説明します。

1994年にTBSテレビに入社して主にバラエティ番組のディレクター/プロデューサーとして『さんまのスーパーからくりTV』『中居正広の金曜日のスマたちへ』など数々のバラエティ番組を制作する傍ら、2009年に

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第261段「わたしにとってのテレビは、フーコーにとっての監獄である」

第261段「わたしにとってのテレビは、フーコーにとっての監獄である」

備忘録的に書いて置こうと思う。
コロナ禍の緊急事態宣言で篭ってる日々を過ごしながら、今日2020年4月25日土曜日の気持ちのいい天気の午前にコロナを気遣いながら人混みを避けゆっくりと散歩をし、渋谷までカフェマメヒコの会員制お弁当を取りに行き、スタジオに戻りそのお弁当をお昼には美味しく頂き、そのあと昼風呂に浸かりながらゆっくり読書をしていた15時あたりに、自分が何をすべきなのか?が突如脳裏によぎった

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第260段「リモートで変わること」

第260段「リモートで変わること」

大学の授業をリモートで受けてる。リモートだと移動が無いのでどの学部の授業も取れて素晴らしい。色んな授業スタイルの先生がいるのもわかっておもしろい。どんなスタイルでも学生に“開かれてる授業”をする先生が好きだな。時々閉じている先生がいて普段の対面ならともかくリモートだと伝わらない。

あと意外に、リモート授業は対面以上に声が大事だ。身振り手振りが通用しないから、資料を読んだり解説したりの声が聴き

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第217段「居場所を探す旅」

第217段「居場所を探す旅」

『メディアとデザインの感性学』最終授業。
居場所と居心地について考える。
その場所に疎外感や違和感という居心地の悪さを感じてしまったらそこはもう自分の居るべき要るべき居場所ではないのかな。
人がそこに居る理由は何?
そう思うと自分の居場所というのは世界の中でどんどん無くなって行く。

その居場所を自分の居る場所にするには、その場所を自分が決めて、自分が縄張りし、自分が居心地をよくするしかない。

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第172段「文化資源ガクガク」

第172段「文化資源ガクガク」

角田陽一郎は現在東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻の修士課程に通っています。

つまり25年ぶりの学生です(笑)。

学問を横断的にアーカイブして研究する文化資源学とは、僕にとってまさにバラエティプロデュースと同義であり、バラエティプロデューサーである角田陽一郎は、「学問のプロデュース」をこれからの人生を使って仕掛けて行こう!と考えています。

タイトルの『文化資源ガクガク』と

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第155段「Black FaceとWhite Savior【問題と思考は多岐に渡る】」

第155段「Black FaceとWhite Savior【問題と思考は多岐に渡る】」

ライアン教授のゼミ。
池上遼一&家田荘子『今日子』〜手塚治虫『ジョーを訪ねた男』〜弘兼憲史『Far away』の漫画から黒人の描き方を議論。そこに顕在する差別。

Black Faceという蔑視表現からミッキーマウス〜ダンボ〜JAY-Z〜ガンビーノ『This is America 』〜映画『グリーンブック』のWhite Saviorという友好表現。そこに内在する差別。

問題は多岐に渡る。
表現の

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第144段「プレゼンで大事なこと」

第144段「プレゼンで大事なこと」

大学のゼミ等で久々プレゼンする機会を持って気づいたこと。

プレゼンの時に良い中身を作ることも大事だけど、モニターと自分のPCをちゃんとつなげたりちゃんと発声することも大事だ。学生のプレゼンって前者だけやってればいい的な風潮があることに気づく。社会人って後者こそ必須で、どんなに内容がよくてもクライアントに届かなければ商談が成立しないから。

例えばテレビの撮影現場だと、良い中身思いついても実際

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第119段「雑知という雑誌」

第119段「雑知という雑誌」

今日の話。雑誌の未来を聞いた。
「雑誌は終わった」的に言われるけど、実は復活の可能性を感じる動きがあるのだと。
つまり有益な情報をどうリッピングしてどう構成してどう表現するか?その読者をどう楽しませてどうグルーピングするか?という機能こそが雑誌なので、紙orネットいう概念ではそもそもないのだ。

僕はテレビの仕組みで、コンテンツの1次利用でCM放送、2次利用でグッズ等商品化の前にビジネスモデル自

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第110段「おめコメから学ぶ[n対nの関係]」

第110段「おめコメから学ぶ[n対nの関係]」

以前ローマでロケしてたらコーディネーターの日本人女性とイタリア人運転手が激論し始めた。
何を揉めてるのかと思ったらセリエAのASローマとSSラティオがどっちが素晴らしいかでまじケンカしてた(どっちもローマっ子のチーム)。
なんか羨ましかった。
日本でも熱い阪神ファンを見てもそう思うけど。

僕は集団への帰属意識が極力低いので、例えばサッカーでも野球でもいい試合は観たいけど愛するチームというのが無

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第109段「文化資源学!?」

第109段「文化資源学!?」

東京大学文学部大学院に合格しました。

専攻は、『文化資源学研究専攻・文化経営学』

もともとは昨年18年5月に立命館大学の小川さやか准教授と大阪のスタンダードブックストアでトークイベントしたところに話は始まる。

文化人類学者でタンザニアの研究をなさっている小川さんの話がおもしろく、イベント終わりに一緒に飲みに行って、その時言われたのだ。

「角田さんも大学院行けばおもしろいですよ!社会人専攻と

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