【少子化対策】20代が忙しすぎ、楽しすぎ問題
晩婚化の理由
少子化が社会の大問題だとするならば、現在、社会はまさに問題を悪化させる方向に我々を扱っているとしか思えない。
麻生太郎氏が「晩婚化が問題」と言っていたが、まさにその通りである。この人の言うことはムカつくが、たいがい正しい。
同じことを、私は「20代が忙しすぎて、楽しすぎる問題」として以前から指摘している。
私は結婚せず、子供もいないが、自分の20代を振り返って、「そんなヒマはなかった」というのが正直な思いである。
未婚だと、若い頃にサボっていたように思われるのが心外なのだ。それどころではなかったのである。みんなそうではなかろうか。
基本的には誰もが、自分の力だけで、キャリア作りをしなければならない。進学するにせよ、就職するにせよ、自分の一生を決める時期であり、それだけで忙しい。
その一方で、やっと大人になって自由になり、若いエネルギーに溢れているので、遊びたい。
つまり、20代は忙しすぎ、楽しすぎ、なのだ。
だから20代に結婚・子育てするヒマがない。ヒマがないようにさせているのは社会だ。それが晩婚化を招き、少子化を招いている。
問題の本質
問題の本質は、みんなが本音で語れば、意外に単純だ。
以下は男の立場からの話だ。女には不快かもしれないが、少子化は、国の衰退・消滅を結果する大問題なので、ここは本音ベースでいかせていただく。
10代後半 ティーンエイジャー。いちばん「したい」ときに、勉学の時期だからと「させて」もらえない。
20歳前後 就職や大学の時期。いちばん「したい」ときに、キャリアの基礎を築くのに忙しくて「する」ほうに集中できない。
20代前半 私は就職試験に落ちるのに忙しかった。
20代後半 仕事と遊びで忙しくて結婚なんてできない。
これが問題の本質だ。
*男の性欲の急迫性には、自然の理由があるとは思うが(その自然性を「改造」すべきという議論には反対だ)、それが女への暴力にならないように、未成年の場合でも「合意がない性交は厳罰化」するなどは必須だ、という前提で以下も読んでほしい。
「子作り」のあとに「キャリア作り」
問題は明らかで、本来の子作り時期に、将来のキャリアのために勉強したり、修行したりしているから、子作り、結婚ができない。
(*ここで「キャリア」は、とくに高給の専門職という意味ではなく、一生食っていけるようなスキル、くらいの意味です。)
社会が「子作り」の前に「キャリア作り」を強いるから、結婚が遅れ、あるいは婚期を逃す。「キャリア作り」が「子作り」の邪魔をしているのである。
子作りしようとすれば、男女のどちらか、あるいは両方が「キャリア作り」で犠牲を強いられるようになっている。
だから、解決策としては、「子作り」と「キャリア作り」の順番を逆にすればいい。「子作り」を先、「キャリア作り」を後にする。
私の解決策
高校の代わりに「国立異性交遊センター」、大学の代わりに「国立合コンセンター」を設立して、10代のうちにパートナーを見つけるよう国が促す。
満16歳で入る「異性交遊センター」では、いまの学校で「不純」だと禁止されているようなことを、安全管理の下でおこなってもらう。
基本的にはこの「異性交遊センター」で相手を見つけてもらうが、失敗した者は満19歳で「合コンセンター」に入所する。
合コンセンターでは毎日合コンをやって相手を探す。相手が見つかった時点で卒業となる。
(今の大学がすでに合コンセンターみたいなものだ、と言いたい者がいるかもしれないが、真面目な問題なので茶々は入れないでほしい。)
4年間、合コンセンターで合コンを繰り返し、それでも相手が見つからなかった「選りすぐり(エリート)」は、「合コン院」に進んでもらい、エリート同士で切磋琢磨してもらう。
その「合コン院」でも相手が見つからないまま、20代後半になった者は、「博士号」を与えて国家公務員とする。
キャリア作りは30代から
基本的にはみな「異性交遊センター」「合コンセンター」で相手を見つけて、卒業した時点で自動的に結婚する。
20代は、子供ができたカップルは子育て、できなかったカップルはそれはそれ、で過ごす。
で、子育てカップルの子供たちが就学期になったあたり、だいたい28歳くらいで、みんな就職準備を始めてもらう。大学に行く者は行く。
つまり、子供と親が、一緒に「学び」を始めるイメージとなる。子供は小学校に、親は大学とかに行く。
そして30代から、親は社会で仕事を始める。今は高齢化で定年も遅いから、そのくらいでちょうどいい。20歳から60歳まで、が、30歳から70歳までにずれるだけだ。
平均すれば、30歳時点ですでに1世帯に子供が2、3人いる。だから、世代は再生産され、少子化問題は解決だ。
なぜ、こんな風にしないのか、私は不思議でならない。
「異性交遊」「合コン」のカネは誰が出すのか? 20代の「出産・子育て」期間中、どうやって彼らを食わせるのか?
そう疑問に思う人がいるかもしれない。
それは税金でなんとかせい。