都会の冬
今朝、いつも通りの時間に目が覚めると、喉がイガイガしているのを感じた。
乾燥。
窓を開けていつも寝ているので外の空気が入ってくるのだが、いよいよ乾いた空気が漂う季節になった。秋はこれからというものの、冬の足音も聞こえてくるようである。
冬といえば、地元の秋田ではたくさんの雪が降る。特に僕の実家がある内陸の盆地では、車が隠れるほど。真冬には除雪車が常に走っているし、家の前の雪寄せをするのが毎朝の日課である。
そう考えると、東北ほど冬の訪れがわかりやすいものはない。目に見えて「雪」というものがあるし、街の道路に氷が張るようにもなる。とすると、この大阪の地で冬を感じるとすればなんだろうか。
裸の木々
凍てつく空気と風
足先の冷え
白い息
金木犀の香りが消える
昨年の9月から大阪の大都会にきていて、一度こちらの冬は体験した。思い返すと、挙げたような季節の変化を感じていたような気がする。ちなみに、以前紹介した「七十二候」を参考にしてもらうと、どんな季節の見方ができるかを考えることができる。
思い返せば、たしかに大阪でも道路が凍っていたような…
こちらにきた当初はとりあえずこの都会の環境に慣れることばかりを考えていて、ろくに周りを見渡しもしなかった。だが、移住して一年たった今、僕には見渡す余裕があると思う。
だから、これからの天気の変化は、しっかりと捉えていきたい。
この都会にも、まだ季節をとらえる断片がどこかにあるはずなのだ。
2022.10.04
書きかけの手帖
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