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やめてくれトム、これ以上惚れさせないでくれ【トップガンマーヴェリック微バレ感想】

今日は昼から映画を観に行った。トップガンマーヴェリックを観るためだ。
公開されてからずっと観よう観ようと思っていた分、気合は充分である。灼熱の太陽もへっちゃらなのだ。

私は律儀(?)な部分もあり、前日にアマゾンプライムでトップガンを復習した。もちろん押しも押されもせぬ名作のトップガンを見たことはあったが、10年以上前のことなので改めて観返すことにしたのだ。
フライトジャケットにレイバンのサングラス、そしてカワサキのバイクを乗り回す20代の若トムは小便漏らすくらいカッコいい。時代を越えても褪せない色気がある。
そしてこれでもか、というほど王道の成長物語。そりゃ海軍の志願者が激増するのも納得する。というか私も志願して2週間で辞めるだろう。

そんなトム、もといマーヴェリックに惚れ込んだミーハー野郎たちを続出させたトップガンの続編制作権を誰でもないトム・クルーズ自身が買い取ったという逸話が示すように、トムの並々ならぬ情熱がこの映画には込められているのだ。

トム・クルーズカッコ良すぎ問題

この映画、とにかく前作からのリフレインを効果的に使ってくるのだが(だからこそ本作を見る前に前作を見るべき)、なぜここまでリフレインが効果的かと言えば、ひとえにトム・クルーズ(マーヴェリック)の存在感の大きさに尽きる。


ズルい。経験を積み円熟した渋い大人になっていることがその佇まいだけでわかるのに、フライトジャケットとレイバンのサングラス、そしてカワサキのバイクを乗り回して爽やかに笑うマーヴェリックはやんちゃなあの頃のままなのだ。

(この経験を積みまくったことを推測させるマーヴェリックの姿は、存在しないトップガン2や3を幻視させる)

そりゃみんな惚れるって。本当に戦闘機を操縦してるんだぞ。トムもまたマーヴェリックと同じようにやんちゃにチャレンジを繰り返しているのだから。

そんなマーヴェリックも本作でまた壁にぶち当たる。
前作の相棒グースの息子、ルースターが成長した姿で本作のもうひとりの主人公として搭乗するのだが、マーヴェリックと激しく対立してしまうのだ。
このルースターという若者、奇跡的にもマーヴェリックとかなり境遇が似ているところにもグッとくるし、彼の成長もまた前作のマーヴェリックやグースのリフレインになっているのもポイントなのだ。

ただ、ここまでだと単なる懐古映画に聞こえるかもしれないがそれは違う。トップガンへのリスペクトを込めつつも、現代でトップガンを撮るならここまで進化するんだ!という執念の熱を感じ取れる。

あとデンジャーゾーンがズルい。心の準備ができてないうちに来ます。

マーヴェリックは英雄で、誰しもその英雄性に憧れてしまうが、皆がマーヴェリックになれるわけではない。
だからこそ本作はチームで戦うことの重要性も説いてくるのだが…
いや、無理無理。それやるにはトムの色気が強すぎるって。やめろトム!これ以上俺を惚れさせるなァーッ!!!


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