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BtoBマーケティングでは「自社」ではなく、「カテゴリ」を宣伝しよう

BtoBマーケティングにおいて企業が最も犯しがちな間違いは「自社の宣伝」をしてしまうことである。

人は他人の会社の話などに興味を持たない。

では、どうすれば良いのかというと、「カテゴリの宣伝」をするべきだ。

「カテゴリの宣伝」で成功した企業の代表例が「IDEO」だ。

IDEO

IDEOは自社の宣伝をする代わりに「デザイン思考」という概念、カテゴリを世界中に広めた

そして「ビジネスにデザイン思考が必要である」という考えを啓蒙した上で、「デザイン思考といえばIDEOという第一想起」を勝ち取ったことで、結果的にカテゴリ啓蒙が自社の宣伝に繋がる状態をつくった。


BtoBマーケティングのポイント


カテゴリマーケティングで成功した国内の代表例が、アパレル企業向けの接客DXソリューションを提供する「STAFF START」だ。

STAFF START


アパレル業界では「STAFF START」はデファクトスタンダートのレベルで導入が進んでおり、知らない人はいないくらいの存在になっている。

STAFF STARTの導入実績


彼らは時代の変化に合わせて自社のサービスカテゴリを「O2Oサービス」「OMOサービス」「店舗DXサービス」と柔軟に変化させながら、ウェビナーなどを通してそのカテゴリの啓蒙をアパレル業界向けに行い、「アパレル業界でOMOといえば、STAFF START」という第一想起を獲得することに成功している。

重要なポイントをまとめよう。

【ポイント1】
人は企業宣伝には興味がないが、新しいカテゴリのインプットには興味がある


【ポイント2】
そのカテゴリの第一想起が取れれば、カテゴリマーケは結果的に自社のマーケティング施策になる

私自身、過去に経営していたXRスタートアップ「MESON」では、「AR」や「Spatial Computing」というカテゴリ自体を啓蒙するカンファレンス開催、note発信などを行い、「ARといえばMESON」という第一想起を獲得することで多くの顧客を獲得してきてこの戦略の効果を実感している。

MESONの当時の自社の定義


BtoB事業に取り組んでいる方は、「自社の宣伝」に終始してしまっていないか?きちんと狙うカテゴリが定義できていて、その第一想起を確保するための施策を動かせているかをぜひ自問してみてほしい。

さいごに

わたしは現在、

  • 先端テックの変化を捉えながら上手くサービス戦略に落とし込めない

  • グロース戦略やサービス体験の設計を我流でやってしまっていて効果が最大化されていない

という企業の課題を解決する「サービス戦略と先端テックに強い経営顧問」として、約10社ほどをサポートさせて頂いています。

ご興味がある企業の方はお気軽に会社サイトのフォームやTwitterなどでご連絡頂けますと幸いです。


AIやXRなどの先端テック、プロダクト戦略などについてのトレンド解説や考察をTwitterで日々発信しています。 👉 https://twitter.com/kajikent