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卒論「8ヶ月のインサイドセールス業務で超えてきた3つの壁」

2019年8月に株式会社CINCにジョインし、9月より8ヶ月間インサイドセールスとして働いてきましたが、この度ISを卒業することになりました。5月からはセールスイネーブルメントとして業務にあたります。

せっかくの機会なので、軌跡として私が超えてきた3つの壁を紹介します。

8ヶ月と浅い経験ですので初心者向けの内容となっていますが、IS立ち上げから今までのリアルな経験を綴っています。(組織と言うよりは個人について書いています。)

駆け出しのISの方の後押しや、新米ISをマネジメントされる方々の参考になれば幸いです。

メンタルブロックの壁

私が初属する株式会社CINCではSaaSのWebマーケティングツールである「Keywordmap」を提供しています。(価格帯は年間100万~400万ほどです。)2019年9月から営業組織をIS・FS・CSの3つに分業し、所謂 The Model 型の組織に体制を変更しました。

入社間もない私は、ISからキャリアをスタートすることになります。
当時のメンバー構成はIS3人、FS3人、CS3人でした。
ISのメンバーは、Tamai氏(@BBL_Howard)と新卒のAさんの3人です。

前職はメガバンクで法人営業をしていたのですが、下町の温かい既存のお客様を担当させていただき、「会えることが大前提」の営業だったためテレアポの経験もありません。私は正直なところ、電話することすら抵抗がありました

知識、スキルは無くアポ率は悪い上に、メンタルブロックから行動力も芳しくありません。アポが取れない日もあり、組織への貢献実感や自己肯定感も無く、毎日暗い顔をして働いていた気がします。

そんな中、IS立ち上げ後2ヶ月目にあたる10月、Sさんが新しくISにジョインしました。

Sさんはカーディーラーで3年、人材紹介で半年、個人、法人向けにテレアポをしまくってきた猛者です。彼は業界知識や商品知識も無いものの、入社当初からそのセンスやテクニックを存分に発揮してくれました。何より「電話を架ける」事に対するメンタルブロックを外してくれたのは彼の存在が大きかったです。

毎日鬼のように電話を架けていく彼の姿に、私と新卒のAさんは引っ張られていきます。「電話を架けやすい環境作り」というのはメンタルブロックのあるメンバーにとって重要なポイントになります。例えば◯時~◯時はすべての作業を止めて全員で電話するなど、チームで動いている意識でやっていると、お祭りに参加しているかの様な高揚感で「架ける怖さ」を忘れていきました。

当時はリードスコアリング(優先順位付け)の概念すらなく、リサイクルリードへ毎日100件前後の電話を架けていました。この頃はすでに「架けたくない」という気持ちは無かったと思います。何事もまずは量が大切です。まずはここで、メンタルブロックの壁を超えました。(超えると言うより、叩き壊した感覚に近いですが、、、笑)

会話の壁

電話を架けること自体には躊躇しなくなったのですが、次は会話が持ちません。もとより私は営業スキルがある方ではありませんでした。
まだまだ後ろめたさや、相手の様子を伺う気持ちが電話越しに伝わっていたと思います。業界知識や商品知識を身につければアポが取れる。そう思っていましたが問題はそこではありませんでした。

単純に会話に違和感があるのです。案外これに気づかないことは多い気がします。こういう時は人に聞いてもらうのが一番。ロープレをしてみると思いも寄らないタイミングで引っかかります。電話の入り口だったり、質問の微妙なニュアンスだったり。

当時の私が陥っていた失敗パターンを2つ挙げておきます。

・聞きたいことだけ聞こうとする尋問パターン
聞きたい質問を断片的にぶつけて、次の質問に行ってしまうパターンです。相手の回答に対する反応が薄くなってしまったり、情報を聞き出すばかりで、情報提供が出来ていないので「なんで答えなきゃいけないの?」「なんで今の聞いたの?」とストレスを与えかねません。あくまで情報提供が大前提ですし、その姿勢が相手に伝わるコミュニケーションを意識しましょう。自分が聞きたい「ヒアリング項目」に集中せず、相手との会話に全集中するのです。これがまた難しい。

・アポ打診焦って警戒されるパターン
相手の温度感が高まっていないのにアポを切ろうとしてしまいます。合コンで自己紹介してすぐにLINEを聞く様なものです。警戒されます、下手したら嫌われます。アポの打診は相手の温度感が高まったタイミングです。「また◯曜日に電話しますね。」「資料送るので改めて感想を聞かせて下さいね」と次の接触機会を作って終話する勇気も大切です。

信頼の壁

架けることも怖く無い、会話も違和感無くできるようになった。ここまでくれば、貴方はアポを取るという意味では、一定の成果を出せるインサイドセールスになれていると思います。

やっとスタート地点です。ここからが本当に面白いところです。
次は受注するアポを取りましょう。

電話やメールのコミュニケーションから信頼を生むのです。
絶対的な信頼でなくて構いません、少なからずの信頼です。

「アポる営業」から、「気付きを与える営業」に昇華するのです。

・一つ視座を上げて質問する
会話の壁を超えると何かしらの課題を聞き出せるようになります。ただ、必ずしも具体的で本質的な課題を聞けるわけではありません。話を聞き進めると重要度の高い課題は全く別のものであることも良くあります

例えば友人に「良いレストランを紹介してくれ」と言われたとします。口では「レストランを紹介してくれ」と言っていますが、単純に「美味しいものが食べたい」のであれば料亭だって案内できますし、「彼女の誕生日を祝いたい」のであれば、宿泊もできるホテルや旅館が良いかもしれない。この言葉に対して「どんなレストランを?」では無く、「何故レストランを?」と聞けるかが重要なのです。

弊社のツールは機能として、SEOや広告領域での調査データを提供しますが、それらはあくまで手段の話です。そもそも現状はどんなチャネルで集客をしていて、これからどの分野に取り組もうとしているのか。またそれは何故なのか、過去取り組んだことの有る施策にも触れつつ、SEOや広告からマーケティング戦略へ視座を上げて、真の課題について解決策を示すことで信頼を得られます。

・CS的な観点を持つ
リードを既存顧客の様に捉え、ビジネスに貢献する個別具体的な情報を提供します。業界動向や、企業と競合の分析から仮説を立てぶつけるのです。個別の提案資料も作成することもあります。時には「ISでそこまでやるの?」というレベルのアウトプットが必要です。(もちろん全リードに対して労力はかけませんが)自分なりの仮説をぶつけ、顧客に「気付き」を与え信頼を得ます。

ISにとって何より大切なこと

正直なところ私はISとして、まだまだやり残したことも沢山あり、悔いも残ります。経験、能力共にやっとスタートラインに立てた程度です。

それでも伝えたいことがあります。

大切な事は「あなたのその一本の電話は誰かを幸せにするためにある。」ということです。

そのためには、相手との会話に集中し、真摯な気持ちでリードに向き合い、時にはCS並のサービスを提供する必要があります。

これからISに挑戦される方には是非、プライドと誇りをもって受話器を握って頂きたいと思います。

最後に、立ち上げ期のチームを引っ張ってくれたTamai氏や、共にISとして走ってきたメンバー、ロープレに付き合ってくれたFS・CSのメンバーや、サポートをしてくれた部署の皆さんに心からの感謝を伝えたいと思います。

インサイドセールス最高!!!

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