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病院の相談員からの「相談」で困った話

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

今回は「病院の相談員からの相談で困った話」をテーマに書いてみたいと思います。

先日利用者の主治医である病院の相談員から連絡がありました。

内容をまとめるとこのような感じ…。
「先日外来受診した○○さんですが相当具合が悪く主治医としては間質性肺炎のターミナルと考えています。病院側からは自宅での独居は厳しいので療養病床への入院や施設への入所を提案しましたが、本人は在宅を希望しています。訪問看護や訪問介護は関わっていると伺っていますが、まずは区変をしてより充実したサービスで支援をしてみてはどうかと…」

このような連絡があり、私としては「??」という状態。

この電話で私が考えたことを書いていきます。

区変してどうするの??


区変とは介護保険の「区分変更申請」のことを言います。

区分変更とは、現在認定が出ている介護度を認定期間満了前に再度見直しの審査を行うことです。

利用者の状態変化が大きく、現状の介護保険サービスでは支援の内容が足りない場合などに検討し変更申請を行います。

今回該当の利用者は「要介護1」

しかも昨年末に要支援2の認定から区変をかけて先月下りた結果が「要介護1」です。

私は要介護1の認定が下りてからの関わりですが、その時から見ても多少なりとも呼吸苦が強くなっている様子はありますが、介護度が変わるほどの変動かと言えばそうでもない…。

ましてや私の働く市は認定結果の判定も厳しく、区変も容易に受け付けてはくれません。

その旨説明するも相談員は納得する様子もなく「今は家事などはどのように支援されていますか?」等とやや高圧的に聞いてきました。

こうなると私もスイッチが入ります。

利用者はハッキリと自分の意向も伝えられる。というか…


該当の利用者は自分の意向はハッキリと伝えられますし、介護保険や保険外のサービスについても十二分に理解をされている方です。

むしろこれまで関わってきた地域包括担当者を始め、関わったサービス事業所を複数回変更し、最終的に落ち着いた状態がまさに今。

私も関わり始めてまだ1カ月程度で十分な信頼関係も築けていません。

サービス事業所とも常に情報共有を行っており、利用者の状態や意向などの変化も常に把握しています。

利用者の性格については主治医である病院も理解はしており「これまでの経緯は理解しています。ですが、最近は以前に比べて本人も大人しくなった印象がありますし…」と…。

だからと言って、本人自身納得がいかないことはハッキリと「NO」という方です。

何よりその「NO」の度が過ぎて複数事業所を変更してきている経緯があります。

体調の変動を感じているのであれば、ここは支援者側(在宅・病院)で情報を共有するに留め、本人自身が助けを求めてきた時にすぐに対応できるようにしておくことがベターだと私は思います。

病院側がやれ「区変」だの「サービスを増やせ」だの言うことではない。

そもそも本人が今サービスを増やしたり変更したりを望んでいないことは、ケアマネである私が先週アセスメントをして理解しています。

とは言え、病院側が「心配」をしている理由も分かります。

ですが、本人が望んでいない「入院」や「施設入所」は誰の心配を解消する為のものでしょう?

心配だからと本人が望んでいない「サービスを増やす」ことは誰の安心に繋げるものなのでしょう?

そもそも病院側は「ターミナル」と本人に伝えているの?


相談員と電話をしていて私はこれが一番引っ掛かりました。

私自身「ターミナル」と誰からも聞いておらず、今回相談員の口から初めてきいた状態でした。

本人も「ターミナル期」であることを理解すれば考え方も変わるかもしれません。

私が先週本人と面談した時には「良くなったら…」という言葉が何度か聞かれていたので、改善する余地があると捉えていると思います。

私は相談員に聞きました。

「病院側、主治医から本人にターミナルであると伝えているのですか?」

すると相談員「そうは伝えていません…」

そこを利用者本人に伝えずにターミナルとして周囲が安心する為のサービス調整なんてケアマネとしては出来ません。

丁重に出直して頂くようにお伝えしました。
「上長と相談してまた連絡します」と相談員。

今回の事例で感じることは、病院は医療依存度の高い方を「病院と同じような状況で支援する」という支援体制を整えたがります。

しかし、在宅は利用者の「自宅」で利用者の生活の「意向」を元に支援するものであって「医療が万全の体制」を整える場ではありません。

もちろんそれを利用者が望むのならば、可能な限り医療が提供できる体制を整えますが、それでも「病院のように」は絶対にいきません。

在宅の主は「利用者」であり、従は「支援者」。
もちろん利用者の大きな不利益になることは提案もしますし、ハッキリとNOを言うこともありますが、それでも主従関係は変わりません。

病院は治療が優先の場なので、どうしても主が「病院」で従が「患者」という意識が強いように感じます。

※主従とは例えであり、明確な主従関係ではないのでクレームは受け付けません(笑)

在宅支援において医療との連携は欠かせないものです。
とは言えもう少し医療側にも「在宅」を理解して欲しいと感じた今回の事例でした。

これはもちろん私にも言えること。
常に学び続けていきたいと思います。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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