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番外編自分史「野生児になった理由」

見出しの写真は昨日、色々積もり積もって家を飛び出し、今流行りの「おうち時間」ならぬ「野生時間」をした写真です。

コロナウイルスが流行ってから早二ヶ月以上経ち、当初は鼻で笑っていたコロナ鬱的なものに自分も悩まされるのか、と驚きつつ。外に撮影に行く仕事はなくなってしまったし、体調悪そうな人を見るだけで神経すり減る思いだし、ツタヤで漫画は借りられないし、色々なことはなかなか進まないし、、!!と。

昨日思い立って20年以上遊びに行っている近所の里山に出歩いたのでした。(とりあえず、人の手が入っていない自然に行けば元気になる人)
去年買ったニトリの洒落たキャンプ椅子とクッションと
しばらく大声で歌ってないから、とウクレレと
おやつと読み物とカメラを持って(大荷物)
同じくここへの道を散歩コースにしてるおじちゃん達と無言ですれ違いながら行ってきました。

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↑安心して弾けるのが賛美歌しかないので山の中で賛美歌歌うクリスチャンの鏡。(三脚まで持っていった)(セルフタイマーの10秒以内に椅子に座ってウクレレ弾いてるポーズをとる、これがプロの技である)(使用機材はsony a7ⅢとSonnar T* FE 55mm F1.8)

ソーシャルディスタンスなんて知らない虫さんと、気をつけていても絶対踏んでしまう鹿さんのフンと
少し遠くに見える一本の満開の山桜と鳥の鳴き声と川の流れる音と
日が出ると暖かいけど、陰ると凄く寒いのと。
人間の作り上げたものが脅かされるからみんなあの疫病にまいっちゃうんだけど、本当、桜は毎年咲くし、いつでも猫はのんびりしてるし、鳥は鳴いてるし。
こんなこと言ったら怒られそだけど、なんでもないことだよなあ、と。
管理しなくちゃいけないものじゃなく、アウェーとして共存するものの中に入るといつも凄くそう思う。(要は責任放棄と現実逃避ですね)

「ワイルドなところ」は私が自分の好きなところの一つです。
基本的に虫は大丈夫だし、鬱蒼としたところを見るとめちゃくちゃテンション上がるし、山登りたいし、冬の荒れ狂う日本海大好きだし、多少汚れても濡れても怪我してもコケても転んでも大丈夫、という昭和のガキみたいなところがあって。(一応平成生まれです)
(ワイルドさがないと写真の仕事は難しい気がする)

このワイルドさを獲得した時の話を書きたいと思います。

私のワイルドさを磨きに磨いてくれたのは京都に引っ越してからのおよそ一年通っていた保育園でした。
今はだいぶ園の方針は変わってるかもしれないけど、同じ保育園に通っていた人と出会ったら話が尽きないくらい色々すごいところでした。(ヤバイという意味で)

まず、一年中半袖半ズボン裸足で夏はすっぽんぽんでプール(水着代かからなくていいネ)冬は上半身裸で乾布摩擦(なのになぜ冷え性になったのか)
たくさんの動物を飼っていてそのお世話をする(特に厄介なのがガチョウで、お掃除しくったら体中フンだらけになるし、ガチョウに噛まれたら武勇伝になった)
お昼ご飯を時間内に食べられなかったら、おやつの時間に隅っこで正座させられてそれこそ指を咥えてみんながおやつ食べてるのをジッと見つめる(一応そのあとおやつもらえた記憶)
近所をみんなでマラソン(?)することがあってその途中でコケて前歯折る(乳歯で抜く手間が省けてよかったね)
なぜか、先生も園児もみんなお互いを呼び捨て。

順調に野生児として育っていくのでした。

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どこかに一冊一冊、先生が手作りで写真を貼ってくれたりメッセージを書いてくれた愛の深い卒園アルバムがあったと思ったけど見つからなかったので卒園式の写真を。
この、みんな着てる謎のベストは園児とその母親が作ったものでした。
まず、織り機を作るところから始まるんだけど、縦糸を張るためのとっかかりを一つ一つ板に釘打ちするという。今思い返してもクリエイティブすぎるのですが(いい保育園だなあ)、その自作の織り機で各々持参した毛糸をチミチミ通して正方形くらいの織物を8枚作り(なんせ手作り織り機なので、糸を通すのも割り箸か何かに括り付けてだった気がする)、それを各家庭で親がつなぎ合わせてベストのするという一大プロジェクトでした。
(私の記憶も5、6歳のものにしてはかなり詳細だけど、それほどまでに刺激的な記憶です)

ここの保育園は私と弟が卒園したのですが、時々、「やばかったよなあ」という話になります。(ちなみに弟は幼児特有の空想癖みたいなものが凄くて今考えたら普通にありえない妄想を当時真剣に語られたことの方がやばかったです)(忍者が来たとかピアノの下に地下室が、とかそう言った話をめちゃくちゃ詳細に話してきた)

なんでこんなにワイルドな園だったのかは謎ですが、クリスチャン系の園だったのでワイルドながらもご飯の前にお祈りしたり、クリスマスにはページェント(イエス・キリストの降誕劇)をしたりしました。
なんか今時の幼稚園や保育園の劇でも主役が複数いる、みたいな話を聞きますが、ページェントをするにあたって私たちの時もとりあえず一人一回は練習の時に主役をさせてもらえて、まりあがマリアを演じる機会もあったのですが、本番は宿屋の主人で「宿はあいてません!!」というセリフをいうだけのちょい役でした。

しかし、こどもってわりとやらせたらなんでも出来るものなんだな。

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ちなみに、数年前に上の場所と同じ所で撮った写真。
ここは心の中で私の庭です。

今日のまとめ
「ワイルドは一日にしてならず」
そして「ワイルドの呪縛は解けない」

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