いつまで自分に呪いをかけてるの?
とあるSNSで見かけた人。名前の欄に「ストレス悩み中」と書いてあって、プロフィール欄にもそんなネガティヴな内容が綴ってありました。それを見たとき思ったのは、この人の悩みは延々と解決しないだろうなということ。こんなことを言っちゃうと申し訳ないんですけどね。決して意地悪じゃありません。
自分の名前にそんなワードを組み込んじゃってる時点で、ストレスの悩みと共に生きることが自分なんです…と言ってるようなものだから、ベクトルは解決の方向へは向いていかないということなんです。ご本人としてはストレスの悩みを解消したいのでしょうが、自分のネガティヴな言霊でそれを阻止してしまっているのです。気づいて欲しいところです。
もしかしたら、SOSサインを掲げるかのように「ストレス悩み中」と自分の名前に入れ込むことで、誰かに解決の手を差し伸べて欲しいのかもしれません。それならそれできちんと然るべき人に、早く相談をした方がいいと思います。
または、初めから解決するつもりなんてなくて、それをネタに人から心配されたい、注目されたい、同情されたい、もしくは愛してもらいたいがために無自覚でそうしている…なんてこともあるかもしれません。ですが、そういうネガティヴなブランディングからポジティヴなものは何も生まれません。
以前そんなことを言っていたら、”positiveホニャララ” みたいなネーミングをして、「これでどうですか?」と言う人がいましたが、そういうことじゃないんです。
*****
昔、コピーライター駆け出しの頃、ディレクターから教えられたことがあります。たとえば整体院のキャッチフレーズを書くときに、
「肩こりでお悩みの方はご相談ください」
と書いてしまうと、肩こりに悩み続ける人や悩みを解決するつもりのない人を呼び込んでしまうから、
「肩こりを解消したい方はご相談ください」
と書いたほうがいいと言われたことがあります。これ、言葉の綾のようでいて、本当に言葉のマジックというか言霊だと思っています。本当にそうなんです。それなら冒頭で挙げたSNSの名前も "ストレスの悩み解消希望" って書けばいいんだろう…なんて思う人もいるかもしれませんが、そんなことを名前やプロフィールとして載せること自体、自分をネガティヴのほうへ自ら寄せてしまっている、と気づくことが大切だと思います。そんなことを自分の名前にしたり、プロフィールに載せたりしないほうがいいに決まってます。っていうか、SNS自体に載せないほうがいいでしょう。
*****
この方のお名前やプロフィールを目にしたとき、12年前に書いた「自分で自分に呪いをかけない」という僕のブログを思い出しました。このブログはかなりいろんな人に読んでいただいたようですが、まさにそれと同じことだと思います。まずはこちらを読んでみてください。
実はこの12年前の投稿をアップデートして、noteに書き直そうかと思ったのですが、まぁこれはこれとして読んでいただくとして、そこにプラスすることをここでは書くことにしました。
ネガティヴな言葉で自分を形容して、それを口に出したり、文言として書き残してしまったりすることは、自分で自分に呪いをかけていると言っていいと思います。
その言葉が、自分の歩く道を決定づけてしまっているんです。
無自覚に自分自身を卑下している人、ネガティヴの方向に寄せた自己表現や自己紹介をしている人がいます。自虐することで人から虐待される前に予防線を張るとか、自虐によって愛されるキャラを確立させようとしているなんて場合もあるかもしれません。
昔の自分がまさにそうでした。他人から虐待される前に自虐するという予防線を張って、自分自身を守るというやり方をしていました。でも、それって間違ったやり方です。「自分はこうなんだ」と先手を打って自らを自虐し続けているからこそ、外部からの虐待は止まりませんでした。自分を守るためにやっているはずなのにまったく守れなかったし、逆に危険に晒してしまっていることに気づいたのです。だからあるときから自虐をやめました。たとえ冗談っぽいものであったとしても、自虐は自分を傷つけてしまうものであって、ずっと傷つけ続けてしまっている自分がいることに気づきました。そして、自分を守る方法や救う方法はまったく違う方向にありました。
*****
もしも自分を卑下することや自虐をしているのなら、いち早くやめたほうがいいでしょう。口癖になっているかもしれないし、SNSの名前やプロフィール、投稿にそういうことを無自覚に綴っているかもしれません。無自覚にそれをやっている人にとっては、これを読んだところで自分のことだと思わないかもしれません。まずは何より気づくことが大切だと思います。自分で自分にかけた呪いは自分で解くしかありません。
この記事が参加している募集
よかったらサポートをよろしくお願いいたします。サポートは有意義に活用させていただきます。