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2010年 転職漂流記 その2

前回のお話はこちら。


バイトすら見つからない日々。

「ヨガインストラクターの資格は取らないの?」

転職活動をきちんとやりながらも、週7本のヨガのレッスンをコツコツとこなしていたせいで、いろんな人からそう言われました。お世話になっている先生からもそう言われたのですが、人に教えることには一切興味がありませんでした。とにかくひたすら、自分自身の体と心と向き合うためのヨガだったからです。

バイトでもしようと思って、求人案内を見て募集先に連絡したものの、すでに定員でいっぱいになりましたとか、履歴書の選考で落ちるということばかり。「自分はこの世の中からまったく必要とされていないのかも」と思うことも多くなりました。

エージェント経由で案件が見つかることもたまにありました。ですが、エージェントの担当が経歴書をその企業に提出して打診してみると、上司になる人物が僕よりも年下だから扱いづらいからとか、僕の経験が十分すぎるからという理由で断られてしまうこともありました。経験が十分すぎるからNGってどういうことなのか、未だに意味がよくわかりません。

幻の採用決定。

2009年6月のある日。とあるエージェントから連絡があって案件を紹介されました。コピーライターの派遣として勤務で、7月1日からの入社とのこと。書類選考がオッケーだったとエージェントから連絡があって、採用が決まりました。やっと働く場所が決まって本当にホッとしました。「出社日の時刻や詳細は後日連絡します」とエージェントの担当者から言われました。

ですが、出社日が近づいてもエージェントの担当から連絡がありません。出社日前日になっても連絡がないので心配になり、僕から担当に電話をしたところ、なんか慌てた様子で「ちょっと後ほど連絡します」とのこと。しばらく待っていると担当から連絡があり、「実は採用の件が会社の都合で流れてしまい、それをうちからそちらに連絡するのを忘れてしまっていたのです」とのこと。まったくあり得ない。担当は電話越しで何度も謝りながら、直接謝罪をさせてくださいと言われ、その夜に僕の最寄り駅の改札まで来てくれました。

聞いたところ、その担当の確認&連絡ミスだったらしく、採用の会社からはかなり早い段階で採用が取り消しになっていたのだそう。なので、お詫びにごはんをご馳走させてくださいと言われて、近くの居酒屋に行きました。「今日は好きなものを好きなだけ飲み食いしてください。私、奢らせていただきますので」と言われました。その担当の誠意と謝罪の気持ちは十分に伝わったのですが、正直言うとあまり嬉しくありませんでした。

担当からは大至急で別案件を探していますと言われたものの、その人に対する信頼はちょっと薄らいでいたので、話半分という感じで聞き流していました。転職活動がなかなかうまく行かない焦りや苛立ち、落胆や絶望、バイトすら見つからない情けなさ、そこに連絡ミスによるドタキャンも絡んできて、なんだか悪酔いしそうでした。その後、このエージェントから案件の紹介はなく、この担当がエージェントを辞めたことを後々知りました。

やっと本当に入社が決定。

そんな中、別なエージェントから連絡があり、X社という印刷会社から単発仕事の案件があるけどやりませんか?という打診をもらいました。内容はコピーライティング。出社はしないで在宅で作業するというものです。もちろんやりますと即答して、X社からもらった仕事を終わらせました。すると、またエージェントを通じてX社からの仕事の依頼が来たのです。

X社の現場としてはコピーライターの人手が足りないため、僕を採用したいものの、本社の上層部から経費的な問題で人員の雇用のオッケーが出ず、単発という形で仕事を振っているとのこと。ちゃんと採用するための調整をしているので、それまでは単発でお願いしたいとX社が言っていると、エージェントから言われました。

そんな感じでX社から単発仕事が続々と投げられているうちに、2009年も12月になりました。エージェントから連絡があり、X社の正式な採用が決まったそう。2010年1月4日の仕事始めの日から出社になりました。こんなやり方がいつまで続くのかと思っていたので、本当にホッとしました。

ですが、2010年は天秤座土星と厄年の影響かのように、かなり波乱な一年となっていくのです。

<3へつづく>

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