イオンとセブン&アイはどっち?縮尺財務諸表でみる国内流通大手2社の比較
皆さんは、イオンやセブン&アイを利用することは多いでしょうか❓
子供のいるご家庭では、イオン系列のスーパーやイオンモールをよくご利用されているのではないでしょうか。
我が家の定番スーパーはイオン系列のスーパーで、休日にイオンモールに行くことがあります👨👩👧👧。
また、一人暮らしの方にとってはコンビニをよくご利用されるのではないでしょうか🍽️。
私も一人暮らしをしていた時は、よくセブンイレブンに行っていました。
本日は、会計という視点からイオンとセブン&アイを縮尺財務諸表をご紹介したいと思います📈。
普段の生活では、調べることは少ないかと思いますので、この機会を通じてご紹介できればと思います😄
👇縮尺財務諸表についてはこちらの記事を参考にしてください👇
◇この記事がおすすめの方◇
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イオンとセブン&アイはどっちだ?
以下の2つの図表はイオンとセブン&アイのそれぞれの(連結)貸借対照表(左側)と(連結)損益計算書(右側)をまとめたものです(それぞれ2020年2月期決算)。
イオンとセブン&アイがそれぞれどちらか、直観で構いませんので、当ててみてください。
A社(貸借対照表【左側】 損益計算書【右側】)
B社(貸借対照表【左側】 損益計算書【右側】)
解答&解説
答えは、A社がイオン、B社がセブン&アイです。
では、2社の違いについて確認していきましょう。
まず、A社:イオンをみていきましょう。
イオンの財務諸表(貸借対照表【左側】 損益計算書【右側】)
イオンの貸借対照表の資産側をみると、有形固定資産が大きな割合を占めていることが確認できます(その他は除く)。
イオンモールをイメージして頂けるとわかると思いますが、あれは購入した広い土地にモールを建設しているんですね。
そのため、土地や建物などの資産が大きくなることが予想されます。
続いて、損益計算書をみてみましょう。
売上高は8兆6000億円となっています。
一方、営業利益は2155億円となっており、売上高営業利益率が4.0%と利益率が低いのが特徴です。
また、貸借対照表と損益計算書の全体の金額をそれぞれ比較してください。
資産総額が約11兆なのに対して、売上が8兆6000億円と、損益計算書側が小さくなっています。
資産総額よりも売上が下回っている(効率性がよくない)のが特徴です。
続いて、セブン&アイをみていきましょう。
セブン&アイの財務諸表(貸借対照表【左側】 損益計算書【右側】)
セブン&アイの貸借対照表をみると、イオンと結構似ているところが多いと思います。
イオンと同様に有形固定資産の割合が多く、セブン&アイも総合スーパーやコンビニなど多岐にわたる店舗を保有しており、有形固定資産が多くなっています。
また、イオンと異なる点として、セブン&アイは無形固定資産が多いことがわかります。
無形固定資産の中には「のれん」という、買収時に発生する買収プレミアム分が含まれています。
近年、セブン&アイは米国へのコンビニ事業の海外進出を考えており、買収を行っています。
そうした買収による事業拡大への意欲がイオンとの違いとして無形固定資産に表れていると考えられます。
損益計算書をみると、売上高が約6兆6000億円に対して、営業利益が4,243億円で営業利益率は6.4%とイオンの4.0%よりも高い値となっています。
つまり、利益率はイオンよりもセブン&アイの方が高くなっています。
また、貸借対照表と損益計算書の全体の金額をそれぞれ比較してください。
セブン&アイの総資産は約6兆円なのに対して、売上高は6兆6000億円と、損益計算書側が大きくなっています。
これは、セブン&アイは資産以上の売上を計上しており、効率性が高いことを意味しています。
セブン&アイの代表的な事業であるセブンイレブン事業ではフランチャイズという、セブンイレブンのブランドの利用権をオーナーに与えて、そのロイヤルティ収入を得ているのが特徴的です。
つまり、セブンイレブンが店舗(資産)をもつことなく、売上を獲得することができるため、経営効率が良くなるわけですね。
まとめ
今回の記事ではイオンとセブン&アイを紹介しました。
縮尺財務諸表を比較してみると、それぞれの企業の特徴が表れていたのではないでしょうか。
両者を比較した結果、収益性と効率性のいずれの観点においてもセブン&アイの方が優れていることがわかりました。
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この記事をきっかけに、縮尺財務諸表の見方がより多くの皆様に伝わると嬉しいです。
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