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【まんが少年日々記Extra】01話 チャボのおぉらさー【コラム】

おおらさー (ケンカ)

羽が美しい愛玩鶏のチャボをご存知ですか。

当時は、羽の美しさよりもおおらさー(ケンカ)が強い闘鶏扱いの高額取引き愛玩鶏だった。
大人や高校生のにいにい(兄さん)たちと、闘鶏賭博で儲けたり損したり。
弱肉強食の闘鶏賭博用チャボ飼育に夢中だった。オッ、違反だってか、もう時効だ。
弱いチャボ、卵を産めないチャボは調理され食卓にならび躊躇なく味わっていた。
可哀相とかお墓をつくるなど、愛玩にありそうな感情は皆無。

なに「ひどい、ロクデナシだ!」ってか。
勘弁しろよ〜、現代のようなヤワな時代じゃないんだよ。

で、チャボへの教育的指導もしっかりとしていた。
ひなが多少親羽が出たあたりから、指バッチンをすると『来い』と教えた。
庭や近所の空き地に連れ出す誘導や、小屋への帰路をうながす際に効果的面だった。
我も我もと付いて来る様子は胸キュンだったな〜。

なに「鳥頭に判断能力はあるのか」ってか。
あ、ほらほら区別主義の差別的発言を吐いている。
生き物はみんな感受性があるのよ〜。
愛ある指導には答えるのよ。わかって。

当時は、デジタル・ゲームで疑似体験なんて皆無。
なんせ金も無い。じゃー闘鶏でもさせてその鶏に賭けよう。
ということで、最初はタマゴやひな鶏、負けた鶏を賭ける。
で、そのうち小額から高額金銭へと賭ける事がはじまった。
バーターからマネー化へ変貌だ。より賭博臭い闘鶏となっていった。
負けがこむと憔悴しきりで勉強もおろそかになり、下校すると鳥小屋へ一直線。
母ちゃんに隠れて家の鏡を持ち出し、闘鶏の練習だ。
チャボは鏡に映る姿へ闘志むき出しで鏡へ蹴りをいれる。
で、それをいいことに蹴りの特訓をした。
闘志を沸き立たせて、野蛮なチャボに仕立てた。

現代では、こんな事をすると動物愛護団体から大ブーイングだろう。
いやいや告訴されかねない時代だ。怖いね〜。

最近ペットショップの鳥コーナーで、めずらしくチャボのつがいが高額で売られていた。
ひとしきり眺めていると闘鶏時代のチャボたちが記憶から湧き出てきた。
鳥籠の前で感極まって目頭が熱くなり、人目もはばからず水漏れ状態に困惑。
チャボって、こんなに愛らし鶏だったんだのね。
時間を忘れて、しばらくたたずんでいた。

あ、いかんいかん感情が込み上げてきた。
今回はこれまで。

格言 どん欲な心には写らないのが、生命の美しさ。
   愛しさいっぱいの心に写るのが、生命の美しさ。

読書感謝。拝




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