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お互いの幸せのために/2023.07.02

自分の部屋に帰ってきたとき、いつも思うこと。

……汚いなあ。

あたしの部屋はとても汚い。
足の踏み場がないくらいものが床に置いてある。
部屋の中を歩こうとすれば、積んでいた本や雑誌にぶつかり、大きな音を立てて崩れ落ちてしまう。

小さいときからそうだった。
あたしは片付けがすごく苦手で、あたしの部屋は今暮らしている部屋と同様、床にいろんなものを置いていた。

おもちゃをしまうボックスがあるのに、
「また遊ぶから」
とそれにいれず床にそのまま。

絵本や児童書は、
「またあとで読むから」
と本棚にしまわず、ベッドの枕元や机の隅に積んで置いたまま。

学校の授業で使ったプリントは、
「あとでファイリングするから」
と、引き出しに適当に詰める。
詰めすぎて引き出しに入らなくなると、床に置く。

「ねえ、掃除機かけられないけど?」
と毎日毎日母に怒られていた。

「あとで片付けるから」
というが、その気がなく、そのまま。

最終的に母が部屋に乗り込んで、片付けが強制執行される。
母は床に落ちているものを全てゴミ袋に入れていくので、
「わかった。片付けるから、捨てないで!」
と泣きながら、母を止めたこともあった。
悪いのはあたしなのに。

高校生になると、母に「部屋を片付けろ」と言われることはなくなった。
あたしが部屋の片付けができるようになったのではない。
相変わらず、床はものでいっぱいだった。

他のきょうだいは床が見えるくらい部屋が片付けられていた。
きょうだいで、どうしてこんなに部屋の片付けの得意不得意がはっきり分かれるのだろう。

本屋で片付けの極意が書かれた本を買って読んで、実践したことがあるが、全然できなかった。

そんな片付けができないあたしは実家を出て、シェアハウスで暮らし始めた。
もう実家のようにならないように気をつけようと思い、棚や箱を買って、それにものを入れて片付けたので、引越ししたばかりの頃の床は見えていた。

しかし、今は前述の通り。

暮らしていると、いろんなものを買うので、ものは増える。
棚や箱に納まりきれず、床にものが溢れる始末。

片付けないとなあ、と思うけど、他にやることがあるから、と言い訳して後回ししてきた。

でも、部屋の中を移動するたびにものにぶつかって、落ちたり倒れたりすることにはすごく腹が立つ。
あたしが悪いのに。

最近、シェアハウスから新しい家に引っ越そうと考えている。
もともとは実家を出るとき、賃貸アパートに暮らすつもりだった。
しかし東京の家賃の高さに、あたしの財力では難しいなと思い、賃貸アパートに引っ越せるまでシェアハウスでお金を貯めることにした。

お金が貯まってきたので、そろそろ引っ越そうかなと思い、ただいま次の物件を探しているところ。

探すのと同時に、荷物をどうしようか悩んでいた。
シェアハウスに来たころより、ものが増えている。
全部持っていくことになると、引越し代はバカにならない。

もう使わないものは捨てたり売ったりしよう。
そう思って、先月から使わないものを捨てたり売ったりしている。

なんでこんなもの残しているんだろう。
なんで買ったんだろう。
そう思うものが、芋づるのようにどんどん出てくる。
少しずつやっているが、まだまだものは減らない。

片付けているとき、すごく悩んだのは推しているアイドルのグッズだ。

推しに出会ったころ、すでに推しを応援している方々の推し活内容に見習って、コンサートや舞台があるたびにグッズを全種類買い、事務所直営ショップで売っているブロマイドの新作が出るたびに全種類買い、推しが載っている雑誌は全て買っていた。

グッズや雑誌に使った金額は、たぶん10万以上はいっていると思う……。

しかし、推しがどんどんメディアの露出が多くなり、雑誌を買うのに追いつかなくなり、今は買うのをやめている。

コンサートも人気が上がっているので、チケットはファンクラブに入っていても全然取れない。
コンサートに行かなければ、そのときに販売されるグッズも買わなくなった。

今、家にあるグッズや雑誌を見て思う。
これを全部、次の家に持っていきたいか?

正直、今まで買ったグッズを、今後行くコンサートに持っていくことはないと思う。
そのとき販売される最新のグッズを買ってコンサートに参加した方が楽しいと思う。

雑誌もブロマイドもテレビやブログの写真で、最新のビジュアルを見れば充分と思っている。

手放そう。

これは推しへの好きが冷めたから、応援することを辞めることではない。
推しへの気持ちはあのときから変わっていない。

手放すにもゴミ袋に突っ込むのは心が痛むので、中古のアイドルグッズを販売しているお店に買い取ってもらうことにした。
捨てるより欲しい誰かに渡った方が良いと思ったからだ。

この日、手放したもの

今日はポスターとうちわを売りに、お店に行ってきた。
開店直後に行ったので、すぐに査定してもらった。
査定は15分くらいで終わった。

査定結果、買取金額は4,050円になった。

正直、お店まで来て「やっぱり売るのを止めよう」と家に帰るのかなと思った。
でも、ずっと使わず家に置いていたら、あたしもグッズも苦しいし、悲しいだけかもしれない。

お互い幸せになろう。

最後まで読んでくださりありがとうございます。これからもワクワクドキドキウルウルする作品を作っていきます。作品が良かったら「スキ」を押していただけると、とても嬉しいです。次の更新もお楽しみに^^