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帰国子女に放ってはいけない言葉ランキング TOP3

 私は父親の転勤をきっかけに、小学校2年生から中学校2年生の間の6年間、アメリカのカリフォルニア州に住んでいた。中学生になって帰国すると、カルチャーショック続きの日々だった。幸い、私が編入した学校は国際学校だったので帰国子女が多く、受け入れてもらうことには苦労しなかった。
 国際学校出身である私は、身の回りに帰国子女がいることが当たり前であると感じていた。しかし、大学に入った今、周りにはそうそういないことに気づいた。そのため、なんだかとても珍しがられる。
 そこで、個人的に言われて少しカチンときたことや、少し気分を悪くした言葉や質問ランキングをまとめてみた。皆様もくれぐれもお気をつけくださいね。

3位 「○○語しゃべってみてよ」

 これは言わずもがな。想像してみてください、海外旅行や留学に行って、新しい出会いがあって「日本人です」と自己紹介をするたびに「え!日本語しゃべってみてよ!」って言われるのを。最初は嫌じゃないかもしれないけど、ことあることに続くと、とても面倒くさいです。あと、何喋ればいいかわからない。英語圏だけじゃなく、どこの地域からの帰国子女であってもこれはあると思う。これは共感する人も多いんじゃないかな。
 さらに、英語圏じゃなかったときの「あ、、、」みたいな気まずいのも何回か見てきている。実に嫌だね。

2位 「帰国っぽいわー」

 これに関してはどういう意図かわからない。
 常識外れとでも言いたいのか、と少し嫌な気持ちになる部分もあるし、善帰国子女がひとくくりにされている感もあって気分がよくない。もちろん、悪意がなく言っている人が多いと思う。けど、勘違いされやすいことには変わりない。から、やめようね。

1位 「帰国っていいよなー」

 はい。これ。堂々の1位。
 まず勘違いされる前に、これは本当に文脈による。「海外生活してみたいなー」みたいな文脈では全く問題ない。問題あるのが、有利不利の話題が浮上した時だ。
 もちろん私自身は帰国子女という肩書に誇りを持っている。けど、大体「帰国っていいよなー」って言われる場面では、この言葉の裏に「楽でいいよな、お前ら」というあしらい+蔑みの感情が付属されている。
 まず、帰国子女だからといって何もかもが楽なわけではない。もちろん、受験や就職活動では有利な場面は日本の制度上あるだろうし、それに対するありがたみは心から感じている。けど、このようなことを言う人はこの特権の代償が存在することはあまり考えていないだろう。
 帰国子女という肩書を得たのは親の転勤という私にはどうしようもない出来事のことで、当然海外に住むことなど考えていなかったし、絶対に嫌だった。私自身は幼かったため吸収が早かったが、同じ状況に置かれた姉や母親が順応できずに苦労している姿を痛いほどみてきた。私と同じような境遇の子が学校でいじめられる姿も散々みてきた。このように、急に海外の現地校に放り込まれて苦労している人に対して「帰国っていいよなー」と軽々と言い放たないでいただきたい。数年してやっと慣れたと思ったら帰国することになり、今度は日本の文化に順応することに苦労する日々。
 私は帰国子女の中でも苦労しなかった方だと思う。しかしひとくくりに「帰国は勝ち組」みたいにされることがとても気に触れる。苦労している人は散々みてきた。私も多少は苦労して今の英語力や文化に対する寛容な心を得た。私としては日本でずっと育った人に対する羨ましさすらある。お互い様だよね。マジでこの言葉だけは放ってはいけない。

わかってほしいこと

 なんだか書いているうちに少しアツくなってしまったがが、ここら辺にしておこう。
 とにかくわかってほしいのが、帰国子女だから有利不利とか、帰国子女だからどうのこうのという意図の発言はなるべく避けて頂きたいということ。特別視されたくないんです、基本的に。多くの帰国子女の同士たちも同じ気持ちだと思うが、私は英語が喋れることを誇りに思っている。けど同時に、ただのコミュニケーションの道具だとも思っている。だから英語を勉強している人を尊敬するし、日本語しか話せない人もその道を極めている感があってかっこいいと思っている。
 帰国子女に出会うことがあったら、それぞれ違う経験をしてきた分、尊敬しあってお互いを尊重した会話ができるといいですね。

Have an awesome day :)


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