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グリット ってやつ

グリット(Grit)を知っていますか?

Gritとは困難な状況にあってもくじけない勇気、気概、闘志として訳されており、
日本語では「やり抜く力」として訳されています。

アメリカの高校で教えている時に、このグリットについてよく耳をしました。「生徒のグリットをどのように育成するか」という議論です。このグリットについて研究をしたアンジェラ・リー・ダックワース教授によると、

グリットとは、長期的目標に向かう情熱と忍耐のこと

を言います。

ダックワース教授は自分自身が中学校の教師をした経験から、IQだけが優秀な生徒とそうでない生徒の違いをうむのではないと気付きます。つまりIQが低くても成績が良い生徒もいた、というのです。そこで彼女は動機付けの研究をするために大学へ進学します。

「成功する人」に備わっている能力は何が共通しているのか。について研究します。
陸軍士官学校で成功する人、辞める人はどのような能力があるか、スペリングビーと呼ばれる綴りコンテストに出場している生徒でうまくやるのはどんな生徒か、教育困難校に赴任した新人教師で教え続けられる人とそうでない人は何が違うのか。

結果は、社会的知性でも容姿でも、健康でもIQでもなく、グリットだったのです。つまり、やり抜く力です。

ちなみに、自分のグリット力(やり抜く力)を調べるページもあります(英語)。ご興味のある方はぜひやってみてください。

アメリカの高校で初めてこのグリットについて聞いた時、真っ先に思ったのは「あ、これは日本でいう根性のことだなー。」ということ。そして、「確かに、日本はグリットを鍛える場面が学校でもたくさんあるな」と。

例えば、部活動
アメリカの部活動との違いは以下にまとめました。「高校3年間続けたら根性がつく!』というような種類のグリットがアメリカの部活では育たないという状況がお分かり頂けると思います。

「継続は力なり」「石の上にも三年」などグリットの大切さを説く言い回しも多い日本。勉強でもコツコツとすることの大切さを強調される場面はアメリカに比べるだ格段に多くあります。

日本の場合は度がすぎる場面も多いと思いますが、逆にアメリカでグリットが注目を浴びていることも面白く感じました。


根性とは苦難に屈しない精神のこと。多様な選択肢があり、そこから自由に、自主的に自分のしたいことを選んでいける状況下であれば、苦難を避けるというのが人間なんでしょうか。

好きなことを頑張れる力、育てたいですよね。

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