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帰ってきたくなる本

なんとなく手に取りたくなる本があります。
その本を開くと毎回、結構時間が経っています。

読むたびに気付かされることがあるし、「あ~この本好きだな」って思います。

今日はその本について書きたいと思います。

ずばり、その本とは、
キムスヒョンの『私は私のままで生きることにした』です。

ご存じの方も多いかもしれません。
割と最近まで本屋さんの目立つところに置いてあったのではないかと思います。今でも自己啓発とかエッセイコーナーの目立つところにあるのかな?ジャンルはエッセイみたいです。


こういう本って自己啓発みたいで嫌いなんだよね、
って人もいるかもしれないですね。そもそも自己啓発本がなんか嫌いって言う人もいますからね。検索欄に「自己啓発 嫌い」って出てきますし(笑)

私は自己啓発が意味ないだの嫌いだのそんなものはどうでもいいと思います。だって、読者にとってその本が自分にとって大切な本になるかもしれないし、誰かにとって、著者自身にとって大切な一冊かもしれないですからね。それでいいじゃんって思います。

だから私が紹介するこの本に対して、こういうのってなんかなぁって思う人もこれは私にとって大切にしたい本なので、そうやって思ってもらえたらと思います。

話が少し脱線してしまいました。


簡単にどんな内容の本か下に示します。

誰のまねもせず、誰もうらやまず、
自分を愛することの大切さを伝える
本書は、イラストエッセイで読みやすく、
幅広い世代から共感を得ている。

年齢、学歴、経歴。
すべてが中途半端で、
自分が無力な人間に思える人たちへ。
平凡だけど美しい、
ごく普通の「私たち」に
向けた、あたたかいエールが
つまっている。
『私は私のままで生きることにした』特設HPより引用

特設HPによると日韓で167万部(2022年8月時点)突破し、韓国ではベストセラーになっているそうです。


私がこの本に出会ったのは2年前です。韓国文化・製品・エンタメものすごい勢いで拡大していた時期だと思います。そんな中、この本がじわじわと話題になっていました。当時の私は学校にも行けず、毎日悶々とした思いを抱えていて、自分が何なのかよくわからなくなっていました。それこそ色んな自己啓発を読み漁っていて出会った1冊でした。


当時の私が読んでも、今の私が読んでも刺さることがたくさんあるんです。
特設HPにいくつか紹介されていたもので、私自身もすごく好きなページが載っていたので紹介します。

負けというのは、他人をうらやましがることではなく、自分がもっているものを忘れてしまうこと
妬みが恐ろしいのは、自分がもっているものには価値がない、と思わせてしまうから
『私は私のままで生きることにした』より

私は人と比べる癖があります。
常に自分の頑張りや結果を他人と比較し、自分の価値を考えたり、自分を評価してしまうところがあります。
周りには「なんでそんなに過小評価しちゃうの?」「十分すごいじゃん!」って言われても、あなたの○○に比べたら全然だよって返してしまいます。

他人と比較して敗北感や劣等感を感じてしまうことで、自分には何もなくて、何も生み出せない人間なんだなって思います。
今の自分にとって「文章を書くこと」は、結構誇らしいことだと思っています。
でもやっぱり他人と比較したときは、自分がもっているもの(=文章を書くこと)を忘れています。せっかく自分が大切にもっているものなのに。

まさにこの言葉どおりなんですよね。

他人と比較して生まれた妬みは、自分がもっているもの、大切にしているもの、得意としているものを忘れてしまうんです。
それってすごく悲しいことですよね。

他人と比較してばかりの時期にこの言葉に出会って、私は自分がもっているものを忘れていたことに気付きました。でも、それは自分の中ですごく大切にしていたものだったし、これからも大切にしていきたいものだった。
就活中や就活が終わった後、他人と比較して落ち込んだときにも、この言葉に帰ってくるとなんだかほっとします。
私には「文章を書くこと」があるって。それだけは忘れないようにしようって、他人と比較する癖があっても自分がもっているものだけは忘れないようにしようって思います。


もうひとつ、私がとっても好きな言葉があります。

歩いてきた道を振り返るとき、必要なのは後悔ではなく、評価
これからの道を見つめるとき、必要なのは心配ではなく、判断
『私は私のままで生きることにした』より


私は将来についてよく考えます。正直、私の家庭は裕福ではありません。奨学金をたくさん借りて大学に進学しました。奨学金を返し、親にこれまでかかったお金も返していきたい。でも、何年かかってしまうだろう。そもそも私はコロナで学校にまともに行けなかった。大学に行った意味はあったんだろうか、大学に行かない方が良かったんじゃないか…。

こうやって過去の選択をさかのぼって、さかのぼって、頭を悩ませてしまうことがあります。無駄な時間ですよね。過去の選択は変えられないのに。

そんなときにこの言葉に帰ってきます。

まさに私がやっているのは後悔ばかり。そうじゃなくてその選択を自分なりに評価してみる。
いいことだってたくさんあったじゃないか。受験という人生で最大のチャレンジ、死ぬ気で頑張るという経験ができた。大学では一生の友人に出会えた。

そして、その先を心配ばかりするのではなく、自分にとって納得のできる選択ができるようにしっかり判断を行っていく。

それが過去の選択を顧みて苦しむ自分を救うことができる唯一の方法であり、それを繰り返さない方法だと思います。


誰かにとっては当たり前のことなのかもしれないけど
私にとっては、ここに書かれてることを当たり前にできません。

だからこそ何度もこの言葉に帰りたくなるし、この本に帰ってきたくなるんですよね。

一生大切にしたい1冊です。



みなさんにとって、帰ってきたくなる本や言葉はありますか?




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