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復帰訓練の大変さを思い知った休職10か月目③

双極性障害Ⅱ型で休職中の、公立中学校教員です。
来年度の復帰に向けて、6月から復帰訓練をしています。
今回の記事は、前回の続きです。

今回で、6月編は最後になります!
(お付き合いくださりありがとうございます…!)





復職訓練をはじめて一番よかったこと。
それは、出会いに恵まれたことです。


教員用の訓練なので、校種は違えど、みんな先生をしています。

幸運なことに、この訓練に参加している先生たち全員が、わたしをあたたかく包んでくれるような、とってもいい人たちでした。

集団に身を置くのが苦手なわたしにとって、何よりありがたい出会いで、安心できる居場所になると思いました。



けれど、6月上旬は
急に涙を流したり、過呼吸になったり、一言もしゃべれず脳がフリーズしたりして…😭

はたから見たら「やべぇ奴だわな…」と思い、大反省…笑


そこで、訓練が始まって2週間たった頃、
自分の病気のことや現状を、訓練に参加している先生たちに話すことにしました。


自分のことを理解してもらえれば、周りの先生たちにとっても、自分にとっても、この訓練の場がより安心できる場所になるかもしれない、と思ったからです。


「突然涙がでたり、話せなくなったりして、びっくりされたと思うのですが…」
と切り出して、自分の話をしました。

原稿を4枚分作って挑みました。
「え!?すごいな!?」と言われました笑
ここから下は、その原稿の要約です↓





「わたしは5人以上の集団が苦手で、その中で発言をするのがとても怖いです。

理由としては3つです。


1つ目は、自己肯定感がマントル突き抜けてブラジルに行っちゃうくらい低くて(笑)、「自分の発言に価値がない」と思ってしまうからです。



2つ目は、自分の気持ちを、自分の伝えたい形で言語化するのにうんと時間がかかるからです。

頭の中にたくさんの言葉や考えや気持ちが一気に浮かんでしまい、自分の本当に言いたいことを誤解なく順序立てて発言しようとします。

そうしているうちに、集団の中だと話が進んでしまっていて、うまく参加できないことがあります。



3つ目は、わたしの病気です。
「双極性障害Ⅱ型」と診断を受けました。
超人的に頑張れる「躁」と、自己否定に走る「うつ」が交互にくる病気で、今は、躁にならないように頑張ってコントロールしています。

毎日のテンションに差があるのも、この病気が大きく関係しています。



この訓練は、わたしにとっては頑張りたいものなのだけど、
頑張ったら躁になってしまうから、強制的にだいぶセーブして参加するようにしています。

けれど本心は、テンションが高い明るい自分でいたいです。
自分の意志に反して、身体や心がついてこない、心のブレーキをかけなければいけない。
そのギャップが今、ストレスになっているのだと思います。



訓練を一緒に乗り越えていくみなさんにお伝えしたいことは2つあって…


まず、テンションが高かったり低かったり、波がある人なのだと思ってください。
低くなったとしても、わたしの病気のせいであって、みなさんのせいではありません。
もしも、はたから見て「今日はテンションが高すぎるな」「頑張りすぎているな」と思ったら、優しく声をかけて教えてほしいです。


もう一つは「言語化は遅いけど話したい気持ちはある」ことです。
言葉が瞬時に追いつかないかもしれないけど、
心の中でめちゃめちゃ共感しているし、話したいことも頭の中に常に浮かびます。

でも口にするタイミングがつかめなかったり、追いつかなかったりします。
話を振ってくださったら、言語化が遅くとも一生懸命考えて返します。


…ご清聴ありがとうございます…!😭😭😭
なにか、ご質問やご感想などあれば…!😭😭😭」




…と、要約するとこんな感じで約25分(なが)、訓練に参加している先生たちに、身振り手振り&ギャグ(え?笑)を交えて全力で、
わたしの現状を伝えました。


みなさんはあいづちを打ちながら、とても真剣に聞いてくださいました。

話し終わったあと、
「25分しゃべれた…」
といったら
「やったね~~~~~!!!」
と拍手してくださって


励ましてくださる方や、
無理せず自分のペースでやるのが一番だよといってくださる方、
「テンション高いよ」だとあたり強いから「調子どう?」って聞いてあげるよ、と言ってくださる方、
わたしが短所だと思っていることは実はとっておきの長所だよ、といってくださる方もいて…

すごくすごくありがたかったです。言葉で表せないくらい。
その場では笑顔だったけど、うれしすぎて泣きそうなくらいでした。


おかげで、この話をしたあとからはすごく肩の荷がおりて、少しずつですが、通常運転の自分で訓練が受けられるようになりました。


あのメンバー・あの空間だったからこそ、ありのままの自分のことを、自分の言葉で話せたんだと思います。



「無理せず自分のペースで」
「自分の身体や心の声を聴いて、それに従う」
「赤信号になる前、黄色信号の時点で、ヘルプを出す」
「参加したいプログラムに合わせて、エネルギーを配分する」



最初は「全部頑張りたい!」と思っていたけれど、
6月の訓練を振り返ってみると徐々に「自分のペースでやることの大切さ」をつかんでいったような気がします。




noteには、共感してくださる方々がたくさんいます。
わたしが時間をかけて言語化した記事を、大事に受け取って、読んでくださる方がいることが本当に幸せです。


訓練が始まって、「生のコミュニケーション」を久しぶりにやりました。
相手の顔を見て、自分の伝えたいことを瞬時に言語化する。
適切に、なるべく誤解なく、コミュニケーションをとる。

わたしにとっては、考えを文章化した方が自分の真意をより伝えられるような気がしているけれど、人間に生まれた以上、目の前の血の通った人たちと目を見て話すことは、必要なスキルです。


まだまだ怖いけれど、少しずつ感覚を取り戻して、もっと上手になれるように練習していけたらいいなと思います。




まだ1段も登れていなかった階段に、やっと一歩足をかけることができました。

さて、訓練2か月目(7月)はどうなっていくのでしょうか…


ここまで読んでくださりありがとうございます!
波乱の模擬授業などなど、復帰訓練2か月目の様子も、整理して記事にしようと思っています。
またお付き合いいただけたら、うれしいです!😊



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