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文学フリマ東京に出展します【ノ-47】

突然かつ遅まきながらの宣伝になりますが、来る11/24(日)、東京流通センターというやたら無機質な名称の空間で開催される、とても温かみのある催しであるところの文学フリマ東京に出展します。

・サークル名:M.I.T.日本文学部
・ブース:ノ-47

今回が三回目の出展です。
【猫背】という文芸誌的なものの第三号を発刊します。増税の煽りを受けることなく、お値段据置き500円です。「的なもの」という言い方になってしまうのは、文芸誌と言い切ってしまうのがいささか恥かしいという腑抜けたわりに過剰な自意識がその根底にあります。そういうふにゃふにゃした印象を常時湛えていて、それを改善することを良しとせずむしろ積極的に維持している類いの人間が寄り集まっているので、【猫背】という誌名になっているという話も、一説によればあります。サークル名の由来は謎に包まれていますが、決定した際の茫漠とした光景の記憶ならあります。大量の空き缶が横たわっていて、閉め切った六畳の部屋にはアルコールの匂いが充満していました。

現在は新卒で入社した会社の(退職済み含む)同期七名で活動しています。この活動に誘われなければ、小説を書く(そして投稿する)、という現在の私の生活(人生?)のそれなりに中軸に据えられている営為が、少なくとも二十代半ばという早い段階で行われることはなかったと思います。それについてはマジ謝謝、と思っています。

ところでこれはどんな雑誌なのでしょうか? というと、小説が載っています。小説しか載っていない、とも言えます。どんな小説が載っているのか、というと、いろんな小説が載っています。

私は、いわゆる純文学寄りの、新潟の燕三条を旅行するだけの無駄に長くてたらたらした小説を載せています。無駄に長くてたらたらしているので、ページ数及びそれに伴う費用の増加を回避すべく、半分に切ったその前半部分を載せています。無駄な長さは、本当は無駄ではないので、それを無理やり編集して今号に収まるように短くする、という方式は採りませんでした。すばる文学賞の二次選考を通過したやつです。読み返すと滝口悠生の影響があからさますぎて、滝口悠生がいればいいじゃん、と言われるとぐうの音も出ない作品に全体としては仕上がっていますが、それなりに書けていると思える部分も手前味噌ながらあります。今まで書いた小説の中では、と言ってもこれを含めて三つしかないですが、群を抜いて一番気に入っています。(過去に書いた二つの小説が、ここここに載っています)

ほか、別のメンバーが学生の頃に書いてK社主宰のミステリ色の強い尖った某賞で最終選考まで残った幻のデビュー作(に今後なるかもしれない)小説や、メンバー全員で懸命に書き継いだ、銘々がノープランで進めたがゆえに奇天烈な出来となっているリレー小説なども載っています。

調子に乗って刷り過ぎた、という自覚はあるものの、それでも大量に売れ残ってしまうと、懐事情以上の純粋な悲しさ&虚しさがやってくると思われるので、五百円玉を握りしめて是非ともお越しいただければ幸いです。五百円玉をお持ちでない方も、むろんお釣りを用意しますのでお気軽にお越しください。冴えない猫背の人間が凝縮されている区画があれば、そこが我々のブースである可能性が極めて高いです。

#小説 #創作 #エッセイ #文学フリマ #文学フリマ東京

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